2014年1月18日土曜日

アクセス問題

1月16日(土)、17日(日)は、城ヶ崎にてクラックリード講習。

初日は、男性Sさん、男性YUさん、女性HMさんに加えて、補習の女性MJさん。
2日目は、連日の男性Sさん、男性SRさん、男性SSさんの3名。

<冬の城ヶ崎は、晴天率が高い>
城ヶ崎で講習するとき、ちょくちょく

「アクセス問題って何ですか?」

と聞かれます。

その都度、私なりの理解を説明。

最近、雑誌などでも議論が盛んですから、その前提となる話をかいつまんで。

<ジャミングの基礎練習>
アクセス問題は、
「岩場が、登攀禁止になる可能性をはらんだ問題」

という意味で使われているようです。

岩場を所有している地主が嫌がる、地域の観光に悪影響がある、岩そのものが信仰の対象になっている、などなどが決定打になります。

<強い寒波の影響で、大島にも雪がついている>
そもそも、登山や釣りと違って、クライミングは地域の人にとって、良くわからないものです。

「安全確保はしているのか?」
「何が楽しいのか?」
「どういう風に覚えるものなのか?」

<オバステ正宗(5.8)をトライする、補習組のMJさん。2便目で、R.P.>
そんな中で、マナー(挨拶、ゴミ、路上駐車、など)が悪かったり、事故が連続したりすると、

「来ないでください!」
と、簡単に言われてしまいます。
解決策としては、
①普段から、クライミングを一般の人にも説明するようにしていく
②地域の人と、なるべく仲良くやる

の2点が、よく話題に上がります。
私個人としては、こんな印象もあります。

①城ヶ崎、湯河原は、初級者エリアが多いこともあって、事故率も高い。

②山梨や長野と違って、登山者の一部として見なしてもらえないので、我々はマイノリティー。

(松本駅で寝袋で寝ていても、「登山者だろうな」と地元の人から見てもらえるので、気楽)
さらに、城ヶ崎はキャンプ場が近くにないので、駐車場などでのテント泊はなるべく避けましょう、という話です。

余裕のあるクライマーは地元にお金を落とそう、という意識でもあります。

<2日目。クラック初のSRさん>
このブログでは、
「自力で登った感を高めよう!」

といったクライミング倫理にまつわる話が多いです。

が、たまには、

「クライマーも、一般社会とうまいこと調和しましょう。」

といった一般社会ネタも、取り入れた方が良いかもしれません。
城ヶ崎が登攀禁止になんかなったら、クラックリード講習を卒業できない人が増えてしまいますからね!

<トポに載らないほど易しいクラックで、基礎練習中>
具体的な講習内容
・テーピングの仕方
・ハンドジャム、フィストジャムのコツ
・カムセット練習
・ネコ足、脱力、などの基本ムーヴ練習
・プッシュ
・ギアラックの使い方
・疑似リード
・実践リードトライ

<Sさんは、2日目の最終トライで“鬼ころし(5.7)”までをリードで完登!>