2014年6月2日月曜日

ワイドクラックは、ちょっと登れてからが面白い

5月29日(木)は、クラックムーヴ講習。
午前中は小川山でしたが、雷が来たために、午後は湯川。

常連の男性NMさん、新規の男性YDさん。
<朝の小川山は快晴>

ある程度は登れる人でも、「ワイドは嫌い」という人が、ちょくちょく居ます。

ただ、嫌いな人の半分以上は、

「ズリズリが痛い。」
「疲れるばっかりで、ずり落ちるのが嫌だ。」

くらいの理由です。
<お姫様岩>

なんだか、初心者が

「ハンドジャムは、痛いから嫌だ!」
(上達すると、それほど痛くない。)

と言っているのと、そっくり。

ワイド好きからすると、
「ようするに、登り方が分からないから、ツライだけって意味ですよね?」

と言いたくなります。
<この後、雷雲が来て退散>

例えば、

「ワイドは奮闘的、ゼエハア系」
と言われます。

しかし、私レベルでさえ、
「5.9くらいまでは、スイスイ登れるムーヴが隠れているなぁ。」
と感じます。

“ずり上がる”という感覚ではありません。
足を決め、背中を決めて、グイッと立ち上がる。

個人的には、易しいワイドは、スラブの感覚に似ています。

むしろ、背中を当ててレスト出来る、ちょっとムーヴがブレても踏ん張ってしまえば落ちない、といった理由から、ワイドの5.9はスラブの5.9より落ちない安心感があります。
<昼から、湯川へ>

もちろん、前傾壁でパンプするのと同じく、難しくなれば踏ん張ってゼエハアします。

でも、ある程度ムーヴを知っている状態で、最後のひと踏ん張りをするなら、ゼエハアも割りと楽しい(笑)。
<サブタナルの中間部を、トップロープでムーヴ練習>

これは、前傾壁のパンプ、と通じるものを感じます。

「パンプしない方が良いに決まってる。
そして、パンプしないための技術も大事。

でも、パンプした中でひと踏ん張りも、実は面白い。
さらに、パンプした前腕に、“頑張った感”、“トレーニングした感”を感じちゃう自分も居る。」
<左のクラック限定にして、オフィズス練習>

思うに、ワイドは5.8くらいがスイスイ登れるようになってからが、いよいよ楽しい時期なんじゃないでしょうか?

「このまま行くと、ワイド嫌いになっちゃいそうだなー。」
という方は、是非ともクラックムーヴ講習で、ワイドの登り方を御要望ください。

ワイド好きは、変態扱いされるかもしれませんが(笑)。
<NMさんは、オフィズス限定ルートで、リードも完登!>

具体的な講習内容
オフィズス:
・外足、内足の役割を意識する
・ニーロックで太腿を膨らませる
・身体を壁から離すことで、外足のスメアリング効果を高める
・外足を、ヒール&トウでクラックの縁付近に決める方法
・向き変えムーヴ
・リードに際しての小技あれこれ

チムニー
・背中から抜重して、一気に進む方法