10月8日(土)は、雨予報にてロープワーク講習。
女性MMさん、女性ARさん、男性SRさんの3名。
登り返し、と私が講習で呼んでいるのは、いわゆる懸垂下降の登り返しです。懸垂下降したけれど、ロープが引きぬけなくなった、といったトラブルで出番があります。
マルチピッチなどで、宙づりになってしまった本人がロープを登るときにも使えるので、自己脱出という名称の方が馴染み深い人も多いかと。
さて、この際にスリングでフリクションノットを2つ使って、尺取虫のごとく登るのが、一般的かと思います。
ユマーリングと、基本的な仕組みは一緒です。
さて、ここまでは大前提として。
フリクションノットって巻きすぎるとキツ過ぎるもので、ギリギリの緩さにしたいものです。
が、そうすると時々不意に止まらなくなり、ズルズルと落ちて来ます。
宙づりからの脱出ならば、ハーネスに付いたエイトノットがバックアップになるので、最低限の担保はあるかと思います。
懸垂下降だと、どこからスタートするかは状況次第です。
先日の講習だと、地上に降りてから引きぬけなかったので、地上からの登り返し。
そうなると、フリクションノットが滑ったら地上まで行きますね。
そこで、何かしらのバックアップを考えた方が良いと思っています。
その方法は、色々あると思いますし、ここで一意見を挙げても異論反論が多そうなのでパスします。
また、個人的には、登り返しから懸垂下降に切り替えたりするときも、バックアップ無しの瞬間は作らない方が良いと思っています。
かなり基本に忠実に安全マージンを取っているだけに、ちょっと手間は掛かりますけど、慣れれば結構良いですよ。
具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練
・ロープ背負いの復習(ARさん、SRさん)
・スリングの収納、アルパインクイックドローの作り方を洗練(ARさん、SRさん)
・結び替えの事故例から学ぶ(ARさん、SRさん)
・終了点作業の基礎練習(MMさん)
・登り返しの復習(ARさん、SRさん)
・パワーポイントの延長(ARさん、SRさん)
・フィンガークラック練習
MMさんが、「クラックは何が楽しいか、まだ分からない。」と言いつつも、最初にしてはジャミングの仕組みがよく分かっていたのが面白かったです。