10月18日(火)、19日(水)は、自分のクライミングにて、ミズガキ。
初日は、長門さん、O田さん(午前中のみ参加)と。
またしても、日記的に。
マルチのシステムと、ショートルートの取り組み方が分かっている前提での、説明です。
マルチなんだけど、ショートルート並みに各ピッチに取り組む、という世界の一端に触れたので。
<2P目(5.13a)>
ほとんどがボルトプロテクションのスポート色の強いマルチで、ミズガキ最難マルチの1つと言われているそうです。
一生取り付く日は来ないと思っていましたが、体験(最悪はビレイヤー)のつもりで先生方のお供に。
<R.P.して、ロープを引き上げて、次の人のリードトライを待つという変則的な行動>
各ピッチの完登が第一目標、ワンプッシュでの全ピッチ連続R.P.が、将来目標といった感じみたいです。
<フォローする先生>
(1P目は、5.10cなのでアップがてら。)
まだR.P.出来ていないピッチを、みんなで交代してリードトライ。
具体的には、私とO田さんが2P目(5.13a)、3P目(5.12d)を数回ずつトライ。
2、3P目をR.P.済みの長門さんは、最後にフォローだけして、4P目を3トライ。
4P目は、私は全く参戦する気にならず、長門さんの休憩中は主に談笑&イメトレ。
ただ、ちょっとロワーダウンしてもらって、フォロー状態で3P目のムーヴを触ってみたりもした。
夕暮れ間近、懸垂下降で降りる途中で、私が2P目を再トライ(登れなかったけど)。
<周りの岩>
一般的には、初級者はオンサイト出来る程度のマルチ、私もオンサイト出来るかもしれないマルチ、くらいに取り付くと思います。
それぐらいじゃないと、オールフリーに拘ることとトップアウトを両立する余裕が持てません。
最高到達点で見ても、8Pのルートで私は3P目の終了点、長門さんは4P目の終了点までしか上がっていません。
感覚的には、春うらら2P目に似ています。
たまたま2P目にある、1ピッチ(ショートルート)の課題。
特に、私は全ピッチR.P.を狙うにも弱すぎる気がするので、本当にショートルートをトライしている感覚でした。
<秋晴れ>
ちなみに、ハングドッグの結果、一応ムーヴは何となくバラせました。
<3P目(5.12d)>
①壁の中の滞在技術
さすが、ビッグウォールから開拓までこなす先生方。
ハンギングビレイにせよ、ちょっとしたテラスがある場面にせよ、立ち位置やギアの整理の最適化が素早いです。
1日滞在するので、ブランコ(腰かけ)、荷上げ道具、などなど詳しい限り。
前々から思っていたことですが、再確認。
<4P目(5.13a)>
数時間を過ごしたハンギングビレイポイントから、下降を開始する場面。
「あ、これもやっとくから良いよ。それも俺が持ってくよ。」
と、物の整理で、お世話になりっぱなし。
まぁ、僕がやるより、手際が良い人がやった方が素早く済みますからねぇ。
これも、常々感じることです。
こういうことの蓄積が、壁の中でのクライミングに集中できる環境を作る、というのはよくよく知っているのですが・・・難しいです。
そういう意味では、本日僕のトライへの集中力は、同レベルの人と来た場合よりも高かったに違いないです。
まぁ、お膳立てリードさせてもらいました。
<ハングドッグ中>
4P目のビレイは、僕にとっては相当難しく、長門さんには御迷惑おかけしました。
・普段使わないグリグリを使用。
長時間ハングドッグが予想される、姿が大変見えにくくビレイヤーの集中力維持が難しい、などの事情で。
・トラバースピッチ
遠くまで行くと、姿が見えにくく、繰り出しのタイミングが難しい。
フォールすると、ロープが掴めないくらいに落ちてしまうので、ポンプアップが必要。ゆえに、ハングドッグ中はある程度たるみを減らしてビレイしたい。その分、ビレイは難しい。
・ハンギングビレイ
立ち位置の移動が出来ない。ポンプアップへの協力に、難易度が上がる。ロープを出し入れしていると、ときどき畳んであるロープをシュルシュルと下に流してしまうミスをする(ハングドッグのビレイだと、特に)。ブランコに座っていても、身を乗り出してクライマーを見るのは、大変に疲れる。
ってなわけで、クリップ時の繰り出しは遅いわ、ポンプアップへの協力はイマイチだわで、我ながらダメなビレイヤーでした。
こういうマルチのためには、普段からグリグリの練習が必要だと思いました。
あとは、実際にハンギングビレイで、難しいピッチをハングドッグするクライマーをビレイするという場数も重要そうです。
<はやぶさトラバース>
ある程度は、対応できている自分を感じます。
掃除好きになって、ちょっと高所作業にも慣れて来たのかも。
ハングドッグ中は、ムーヴ解析に集中できました。
そして、そのムーヴ解析も、ボチボチ進展します(笑)。
ちょっとは、花崗岩フェースを見る目が付いてきたのでしょうか。
あとは、“先生方をお待たせし過ぎたり、あまりにも自分が無知過ぎて、申し訳なさのあまり疲れる”みたいなことも今回に限っては、それほど起こらない気がしました。
要するに、先生方に比べたらショボイんですが、完膚無きまでに打ちのめされるほどでもない、という曖昧な自信が付きました。
<R.P.した長門先生>
5.13aが1ピッチだけのルートとか、やってみても良いのかなと思いました。一緒に取り組むパートナーが居れば。
さすがに、5.13aならオンサイトトライがまともに出来る日は、来ない気がするだけに、勿体ない気持ちが沸きません。
(志が低い、と言われそうな気もしますが。)
ただ、今のところ、やっぱりマルチはオンサイト圏内くらいが好みです。
こういう機会があれば、また勉強のつもりで行くのもアリかな、くらい。
総括的なことは無いのですが、雑多な感想でした。
<ロワーダウンで、ビレイ点に戻る>
1P目(5.10c):リード。何度か、アップで登っているので再登。
2P目(5.13a):1トライ目は、敗退。2トライ目は、ムーヴ解決。3トライ目は、登れず。下降中に、ヘッドライトで4トライ目をやるも、登れず。
3P目(5.12d):1トライ目、2トライ目ともに敗退。4P目を長門さんがトライしている休憩時間に、ロワーダウンしてもらって、トップロープ状態でムーヴ探りして、一応バラせた。
4P目(5.13a):ビレイのみ。
アプローチ含めると13時間行動で、すごく疲れました。
ワイドとか、アプローチの遠いエリア通いみたいなもんで、本チャン的な体力が付きそうです。