2016年12月22日木曜日

すでに登っている講習生

12月21日(水)は、岩場リード講習にて、湯河原。
女性NMさん、女性Hさん。
<ポカポカ陽気>

ここ1年ほど、普段から岩場に行っているというNMさん。

講習以前に、自分で登っているという人には、教えやすい点と教えにくい点があります。
<今回、ムーヴの細かさが、よく分かった様子>

まず、教えやすいのは現実をよく知っていることです。

固定分散の話になったとき。
「単純なオーバーハンドだと、解けにくいですよね。」
「でも、クローブヒッチって、ちょっと混乱しやすいような気もするんですが。」
「他のやり方を推奨している人とかもいて、どれがどんなメリットがあるか、訳わかんないんです。」

と言った会話が。

何も知らない素人さんに教えるよりも、話が早い、ということも多いです。
一方で、ボルト2本(6mほど)のルートで、ヌンチャク多数、PAS、スリング数本、安全環付きカラビナ数枚、カラビナを、ジャラジャラと腰に下げて登ろうとしたり。

軽量化のためには、先を読んで「使いそうなギア+最小の予備」にしよう、という意識が必要です。

でも、
「何があるか分からないから・・・。」
と、二言目には先読み放棄宣言が出て、ギアが増えがちに。
<おたまじゃくし(5.6)>

「岩場で軽量化したくなるような本気トライしたことが無い、ってのもあると思う。」
と、本人は言います。

たしかに、最初ジャラジャラの人が、徐々に軽量化される場合もあるでしょう。
私も、沢登りから入ったので、その1人だったような気がします。

でも、湯河原なんかで見ていると、「最初ジャラジャラで教わった初心者は、このまま一生ジャラジャラなんじゃないかな?」と思うこともあります。
本人の意識次第かもしれませんが、習慣の修正というのは、人間にとって難易度高めなんでしょうね(笑)。
<アブラカダブラ(5.10a)>

どんなジャンルでも、どんなレベルでもそうなんでしょう。

最初に良い習慣で教わった方が、伸びやすいものって、ありますよねー。
でも、ガムシャラに独学で始めた人は、案外あとあとで強くなりますよねー。

この話も、もう10回くらい書いている気がします。
講習生のためなのか、自分自身に言い聞かせているのか・・・。

具体的な講習内容
・ムーヴ練習(指ではなく身体で圧力を掛けるホールディング、踏み替え・足クロスなどの比較実験)
・終了点作業の練習(結び替え、など)
・リードで落ちる練習
・実践本気トライ
NMさん:アブラカダブラ(5.10a) オンサイト
      フック船長(5.10a) 再登
Hさん:フック船長(5.10a) ハングドッグして、ムーヴだけは解決。初めてのハングドッグらしいのに、かなりマトモで驚きでした。