2月25日(日)は、岩場リード講習にて、湯河原。
女性FSさん、男性MOさん、復習参加の男性YDさん。
FSさんからの質問。「グレードって、誰が付けるんですか?ルートを作った人ですか?」
大抵は、初登者がグレーディングして、周りの友達が何人か登って1つ2つ補正するというパターンが多いとは思います。
高難度になると、すぐに再登者が出ないことも多く、第2登、第3登を待つという流れになると思います。
参考までに、ジムでルートを作った場合。
まず、「おおよそ5.10bぐらいを作ろう」という目算で、ホールドを組み合わせてルート作成。
自分でもムーヴを試して、微調整したり、ムーヴ強度を確認。
「ちょっと、難しめになっちゃったかな?5.10c~5.10dかなぁ。」
次に、誰か知り合いが居れば、試登してもらいます。
この際、私の中では2つの方法があります。
1つ目は、5.11以上をオンサイトできるぐらいの人に登ってもらいます。
その人の中には、「5.10bなら、核心部でもこのぐらいの力の入れ具合、終了点でこの程度の疲労具合。」みたいな基準があります。
これに頼って、その人の苦労具合を私も観察しつつ、本人の感想も聞いて参考にするもの。
2つ目は、5.10bがギリギリくらいの人に登ってもらいます。
で、その人が良い勝負になるかどうかで判別。
念頭にあるのは、統計のイメージ。
仮に、5.10bを1日で登れそうな人が、10人が居たとします。
10人中7人が登れそうなら5.10b、10人中2人なら5.10c、全員敗退(何日か通えば登れそうな人もチラホラ)なら5.10d以上、というイメージです。
前者について思うこと
・ホールドの見落とし、明らかな手順足順ミスなども少ないので、製作者が想定した疲労具合に近いものを体験してもらえる。
・“分かっちゃえば”グレードになりやすい。(ギリギリの人からすると、手順が複雑なルートは辛く感じる。)
後者について思うこと
・スタンスの見落とし、手順足順ミスなどを何箇所も交えつつ、「キツかった!」と言われても設定者としては腑に落ちないものがある。ただし、それが実際にトライする人の肌感覚なのだから、参考にせねばならないと自戒する。
・ダイナミックムーヴ(岩場だと、クラック系の動き)などに代表される、そのムーヴが出来ない人には極端に難しくなるルートには、この方法は不向き。前者で付けるしかないと思う。
ジムだと、実際上は数人の感覚で決めるのが現実的でしょうか。半年~1年でホールド替えですし。
岩場の人気ルートだと、数百人が再登していて、トポを編集している人にも評判は届くことも多いと思うので、もうちょっと厳密に補正されてますかね。どうでしょう。
さてさて、本日でMOさんは岩場リード講習を卒業といたしました。
もし良かったら、クラックリード講習でお会いしましょう。
実践本気トライ
MOさん:クリスマスローズ(5.10b) O.S.。
YDさん:クリスマスローズ(5.10b) 2トライ目にて、R.P.。
FSさん:マゾおけさ(5.10b) 数トライしてムーヴ解決の途中。