2018年3月12日月曜日

パワーゲージ

3月7日(水)は、1コマ目がムーヴLv.0にて、新規女性NNさん。
2コマ目がリード3回目にて、女性SBさん、女性STさんのペア。

3月8日(木)は、ムーヴLv.0にて、女性NNさん、男性Mさん、新規女性SDさん。

NNさんは、ジムリードに進んでO.K.としました。
引き続き、よろしくお願いします。
講習中に、よく省エネとかレストの重要性を説くことになります。
今回、自分の頭の中のイメージを図にしてみたら、いつもより伝わったと感じました。

私自身の復習のつもりで、清書っぽくやってみます。
後半はより実践的なので、講習中に話した内容よりも複雑です。
まず、ルートクライミングにおいて、パンプ具合やヨレ具合をテレビゲームのパワーゲージ(HPでも可)みたいなイメージで数値化します。

スタート時点は100%です。
その日の体調、1トライ目か3トライ目か、などの条件は無視して、スタート時点を100%とします。

ゲームと違うのは、0%でゲームオーバーじゃないところです。
出力が一定以下になると、相当易しいムーヴでもフラついてバランスを崩してしまうラインがあります。それを、易マークで線引きしました。

次に、ある程度はフレッシュに近いぐらいの状態じゃないとこなせない難しいムーヴがあります。これを、難マークで線引きしました。
<図1>

図1は、講習生によく見る、(本人にとって)易しいルートの登り方です。
①は、スタートからゴールまで、パワーゲージが順調に減り続けました。が、最終的に易しくても落ちちゃうほどのパンプやヨレに襲われることは無かったので、完登です。

②-Aは、もう少し省エネが上手い人ですが、回復を放棄している点では①と同じ戦略です。最終的に、ゴール直前に核心部が出てきてもこなせるぐらいの余力を持って、完登です。

③は、下部4分の1ぐらいを過ぎてから、小まめに回復を心がけた人です。完登の時点で、下部4分の1あたりと同じ余力で完登。

②-Bは、ルート後半で回復を試みたパターンです。このルートは、後半も易しいという設定なので、無事に復活して、③と大差なく完登です。

さすがに①は誰が見てもダメだと思いますが、②、③は人によっては「大差ないじゃん?」となるかと思います。

個人的には、③を目指すようにウォームアップすると、腕を疲れさせずに身体のキレだけを上げられるし、アップ自体がムーヴ練習として奥深いものになっているように感じます。
<図2>

図2は、本気トライの勝ちパターンを参考までに3つ。

①は、これといった核心部は無く、終了点までレストしにくいホールドが続くというタイプ。
極力省エネは心がけますが、パワーゲージが上昇するような期待が薄いです。一応レストはするものの、呼吸を整えたり、作戦を考える程度の役割で、回復は望めないかもしれません。とにかく、最終的に易ラインを下回らずに行ければ、あなたの勝ちです。

②は、ゴール直下に難しい核心部が控えており、中間部に顕著なレストポイントがあるタイプ。
中間部でのレストも大事です。最終局面まで難ラインを下回らずに到着すること、そして最後のムーヴを成功させること、という戦略です。

③は、かなり実践的なルートをイメージしてみました。
下部4分の1までは消耗させられるパートが続きます。
そこで、顕著なレストポイント。
そこから、割と省エネで行けそうなセクションが続きます。
ルート中間部で、大きくパワー消費する核心部があります。
ルート後半も、途中1ヶ所のレストポイントを除いては、概ね消費していく構成です。
唯一の救いとして、最終局面に難しいムーヴが出てこないので、ゴールまで易ラインを割り込むことが無ければ、勝利となります。

以上、ざっくりしたイメージでした。
例えば、難ライン、易ラインについても、もうちょっと細かく考えれば色々あると思います。
ただ、大枠をイメージすることで、戦略が立てやすくなれば幸いです。