4月22日(日)は、岩場リード講習にて天王岩。
女性ODさん、女性NNさん。
<状況①の途中。クリップしてから少し登り、トップロープ状態の上限付近。>
一方で、ランナウトしていて落ちたらグランドフォールする場面など、落ちてはいけない状況です。(状況②)
その中間みたいな状態。「実際は、ロングフォールになるだけで、落ちても平気。」という状況があります。(状況③)
一般的には、①+③が安全圏になるわけですが、そうは言っても①は安心感が違います!
(ムーヴにしても、レストにしても、まるで心持ちが違います。)
ということで、①を安心圏と呼んでみましょう。
<状況③かな。足元1mほどランナウトしているが、落ちても実際には大丈夫(安全圏)・・・。>
一般的な中級者だと、クリップしたカラビナが膝下ぐらいまでが安心圏の平均値というイメージでしょうか。
地上15mで、1~2mぐらいランナウトしたって垂直以上なら安全は安全なんですけど、並みの人間なら怖いでしょう。
私は、めちゃくちゃ怖いです。
<クラックジョイ(5.9)>
②の状況では、ムーヴの選択も慎重になるし、クライムダウン敗退も視野に入れるし、岩が欠けて事故ることも避けなければなりません。
そういうリスク判断もリードの楽しみの1つですが、実はオブザベ段階でおおよそ見当がつきます。
下に、ボルト6本のルートを仮想的に設定してみました。
今回の設定。
1、下地は比較的良くて、スタート直後は落ちても平気。ただ、2mぐらい上がると、自分にとっては着地失敗して怪我しそう。
2、下から手を伸ばしてクリップして、クリップより少し上がったくらいまでは、安心圏。
3、ボルト3本目までは比較的易しく、ちょっと難しいセクションの直前にしかボルトがない。
4、ボルト3本目以降は、持久系のルートとなっているため、後半どこで落ちても平気になるようにボルトは設定してある模様。(特に、4~6本目は近い。)
「オブザベするほど、登る前の緊張感が増すから嫌!」
とかいう心理も、すごく分かります。
ムーヴだけじゃなく、リスクやら恐怖感まで見えちゃいますから。
でも、だからこそオブザベは大事なんでしょうねぇ。
実践本気トライ
ODさん:クラックジョイ(5.9) 1テン。オンサイトトライにて、終了点直下にて見事にフォール。
NNさん:クラックジョイ(5.9) フラッシュ。
・オマケの小話
上の図を書く際に、安全と安心を何度も書き間違えて、自分がアホに思えました。
まともな技術書なら、もうちょっと間違いにくい用語を考えるんでしょうね。英語にするとか・・・、リスクマネージメントの分野から用語を引っ張ってくるとか・・・。
ブログなんで、この辺でご容赦を。