11月11日(月)、12日(火)は、自分のクライミングにて小川山&太刀岡。
開業1ヶ月くらいで、早くも予約メールが結構来るという今井くんと。
今回は、中級者向けの内容です。
ジムで、ロープクライミングのルートを、そのまま“ルート”。同じく、ボルダーのルートを、“課題”。
なんて呼びます。
なんで、ルート中心のクライマーを、ボルダラーに対して、ルートクライマーって呼んだりします。
で、我々ルートクライマーは、はっきり言って成長が遅い。
ボルダラーが、ときどきルートをやった方が、はるかに高グレードをR.P.できるでしょう。
これは中級者の伸び悩み脱却みたいな話ですが、講習生も知識として知っといて損はないかと。
①練習量
3時間のジム練習で考えると、分かり易い。
ボルダラーの方がホールドを触っている時間が長い。
ルートだと、パンプしてしまうので、大きな休憩時間が必要になる。
特に、限界に近いルートだと、ついつい30分とか休んで、完全回復を待ってしまう。
さらに、ビレイをする、というのもレストになってしまう。
※初級者の場合は、本気トライをやること自体による経験値の蓄積、ビレイ練習にもなるので、ルートでの練習には大賛成
②セッション効果
ボルダーは、他人からのアドバイスを受けやすい。
私も、プライベートで登っていたとしても、ボルダーなら軽くアドバイスしてあげても労力は少ない。
タダでO.K.(笑)。
高さも低いし、少し見本で登ってあげたって、自分のトレーニングの妨げにはならない位。
ルートは、そうはいかない。
高さ8mともなれば、行くのもそれなりの労力。
また、ルートの場合は、パートナーと2人で登りに来ているので、他の人が口を出す雰囲気にはなりにくい。
ボルダーの方が、パートナーという枠組みを越えてコミュニティになりやすい。
③ムーヴ強度
フルパワーだと感じるのを10とすると、ルートクライミングは4~6くらいの力で進み、ときどき8くらいの力を出すというイメージだ。
経験のある人が、R.P.を狙うためにハングドッグしていたとしよう。
その人は、少しでも楽なムーヴを発見しようと努力する。
そのとき、自然と力をセーブする習慣がつく。
出だしや、大レストポイント直後なら、10の力をやるムーヴも許容する。
でも、なんとか8の力で済ませようとする。
もちろん、そうでなければ数日以内のR.P.は望めない。
だから、とても有効なタクティクスだ。
そして、その見返りとして、フルパワーを出さない習慣が付いてしまう。
逆に、10の力を出しても、10手以内のボルダーなら完登の見込みがある。
これが、登ること自体をトレーニングとして見たとき、ボルダーは決定的に有利。
つまるところ、ボルダーの方が、
「そんなにガムシャラにトレーニングっぽくしなくても、自然と上手く、強くなる環境がある」
ということです。
だから、高グレードの人は大抵、
「絶対、ボルダーやった方が良いよ!」
って言うんです。
ちなみに、①~③のどれも、ルートクライマーがときどきボルダーをやるくらいだと享受しにくいです。
理由は、“習慣を変える”必要があるからです。
そういう基本を分かった上で、どうするかはあなた次第。
これを読んでる大多数は、ルートクライマーでしょうから。
とりあえず、伸び悩むまではルートを頑張る手もあるでしょう。
最初から、平行してみるのもアリ。
いろいろ試してみてください。
具体的に登ったルート
1日目:小川山、仏岩
・ノーリターン(5.10c、フィンガー):アップのつもりが、寒すぎて落ちそうだった
なんと、吹雪になってしまい、この日は終了!
当分さよなら、バナナクラック!
2日目:太刀岡
・バーボンを片手に(5.10b、ボルト):痛恨の2テンション!言い訳すれば、寒かった。2便目で、再登。
・ハッピーバースデイ(5.11a、ボルト):再登で、アップ
・カリスマ(5.13a、ボルト):
記念受験の気分で、ムーヴを分解してみる。
1便目で、ムーヴは出来た。
ただ、3箇所ほど、テンション直後でも3回に1回くらいしか出来ないパワフルムーヴがある。
2便目で省エネはほとんど発見できず、繋がる見込みは感じない状態。
また、いつか来る機会があれば。