大堂ツアーの終盤戦。
1日レストを挟んで、1月1日~3日。
<アプローチ中に見る、初日の出>
イースター(5.10d)のオンサイトです。
5.10dにしては悪いかも、という評判も知っていたので、用心して本気トライとして取り組むことに。
<これまた、トポには無いライン。登られているらしい。>
「ムーヴもプロテクションも、予想と結構違うじゃん!」
「核心入っちゃったから、今更レストしにくいし、戻りにくいわ!もう、強引にパワームーヴで押しきっちゃうか!?」
「いや、でもそれだと次のプロテクションが・・・。」
「あ、予想外のレストポイント来た!考える時間は、辛うじて稼げるかも! 」
「そうか!こんな手もあるか!?」
「お、出来た!我ながら、よく思いついた!エライ!」
と、脳内劇場がスゴイことになります。
<前傾壁エリアの全景>
そして、その逡巡を越えて、どうにか自分なりのムーヴや安全策なりを見出したときの達成感。
完登という御褒美がもらえると、自分自身の登りがドラマチックにさえ感じます。
<たしかに前傾してます>
最高グレード付近のレッドポイントでは、極力排除するのが普通だとも思います。
オンサイトトライであっても、あくまで逡巡はオブザベ時間とか、レストポイントで済ませる方向で、核心部で逡巡するようでは、自分のフィジカルを活かすことは出来ません。
パンプ2で周りを見ていると、リードでテンポ良く登ることを推奨している人も多いですしね。
<これまた、適当なラインを>
そうじゃなきゃ、自分の限界ムーヴをこなせないです。
でも、5.10dでも突っ込んでみるまでホールドが予測できないルート、ってのは十分面白いですね!
R.P.じゃぁ、絶対レストしないような微妙な態勢で、どうにか頭を捻る・・・。
<ルート名なし(5.11b)>
実際は、次のビレイなどの都合で、手早く片づけて準備する必要があったのですが・・・。
その日の風呂でも、テントでも翌朝も、当時の心境を思い出してはニヤリと笑いたくなります。
<易しい方の5.10dで、ハングドッグ中のカメチヨ>
4日後の今は、「たしか、そんな心境だったはず。」という気持ちで書いているのです。
<2日目は、帰れずエリアへ>
自分のフィジカルの限界よりは簡単なんだけど、ムーヴが読みにくいとか、ホールドやプロテクションが行くまで分からないタイプが、この手の達成感が強いようです。
どこにでも、ありそうですね(笑)。
<熱風セレナーデを2P繋げて(5.10a)>
具体的に登ったルート
1日目:前傾壁エリア
・トポに無い5.10aぐらいのライン フラッシュ
・ルート名なし(5.11b/c) オンサイト
・ルート名なし(5.11b) オンサイト。これも、実は読みを外しまくって、「もうダメだ!いや、まだ何とかなるかも!」みたいな葛藤がすごい感じでした(笑)。
・ルート名なし(5.10dの易しい方) フォロー
<オールマイティ1P目(5.8)>
2日目:帰れずエリア
・熱風セレナーデ(5.10a、2P繋げて) フラッシュ。これ、辛くないっすか?
・オールマイティ(5.9、2P繋げて) フラッシュ
・イースター(5.10d、2P繋げて) オンサイト。自分の中では、最高の頑張り。
3日目:帰れずエリア
・イースター1P目(5.8) アップ
・モンゴサンタマリア1P目(5.11b/c) 2トライにて、R.P.。前日、何人ものトライを見ていたので、2トライとは言っても、5トライくらいしたような知り尽くし具合だった。
・南風(5.7) フォロー
<モンゴサンタマリア1P目(5.11b/c)を登ったS本先生>
私は全く生活力のない人間で、ツアーでは役立たずですが、お2人の力でどうにか大堂海岸に行くことが出来ました。
料理がほとんど出来ないとか、車のナビが苦手とか、下調べが嫌いとか。
そういう意味では、未だに自分自身が自立したクライマーではないのだと、常々心を突き刺すものがありますねー。
まぁ、ちょっとずつマシになりましょう。死ぬまでに、ちょっとマシになりましょう。
弘法大師さまと亀さま、ありがとうございます。
<アプローチは朝焼け>
<モンゴサンタマリアをトライする私>
<イースターをフラッシュする、S本先生>
<30mのチムニーを体験する、カメチヨ>
<お昼寝>
<今日は、明るいうちに上がります>