2017年1月30日月曜日

ハングドッグの意識

1月25日(水)は、昼がムーヴLv.0。
新規女性KFさん。

夜がムーヴLv.1。
女性Sさん、女性SMさん、女性HMさん。
誰がターゲットなのか、我ながら分からなくなるブログです。

ときどき、“ハングドッグ”という言葉を使っているのですが、ジムリード講習、岩場リード講習くらいの人だと、知らない人も多いです。
本日も、ちょっと誤解があったようでした。

最近聞かれることが多いので、久々に解説。
本気トライで、残念ながらフォールやテンションが入ってしまったとします。

その際に、次のトライに備えてロワーダウンするか、テンション状態で休憩して次のトライへのリハーサルするか、といった選択を迫られます。
後者が、ハングドッグです。
(ハングドッグを潔しとせずに、毎回ロワーダウンするスタイルもある。)

で、ハングドッグは次のトライのためのリハーサルが目的なので、何度でもテンションO.K.。
むしろ、テンションを休憩手段として積極利用しているので、意図的に1ピン毎にテンションを掛けて、手順を記憶したりすることもあります。
(10テンションであろうと、20テンションであろうと、回数は恥とみなさない。次のトライに繋がることが大事。長時間過ぎると、ビレイヤーなどに迷惑だが。)

また、説明の都合上、本気トライ後の話としましたが、実はハングドッグ前提で1トライするということも有り得ます。
例えば、オンサイトトライしてみた感触で、「こりゃー、何回かは練習トライを作らなきゃ、完登は無理!」と思えば、2トライ目、3トライ目はハングドッグするためにリードするようなものです。
この場合、2トライ目という言い方よりも、2便目という方がしっくり来ると感じています。

“便”というのは、電車から来ているらしく、全ボルトでテンションしながら登るようなハングドッグを“各駅停車”などと呼ぶので、ますますピッタリ来ます。
(「ハングドッグ自体は許容するけれど、ハングドッグ前提のトライはやり過ぎだ!だから、何便目という言い方も嫌いです。」と、おっしゃる人も居ます。)

対立概念はさておき、
「各駅停車だろうが、20テンションだろうが恥とせず、次のトライのためのリハーサルに専念せよ。」
というのが、ハングドッグの基本的な考え方、といって差し支えないと思います。

さて、ここからは、講習生を見ていての私の実感。
1テン入ってから、
「ロワーダウンで敗退はしたくないけど、この先はもうテンション無しで(もしくはテンション数を出来るだけ少なく)トップアウトしたいな。」
と感じる講習生が多いです。
結果的に、次回への有効なムーヴは記憶せずに降りて来ます。部分部分をオンサイトトライっぽく頑張っているとも言えますが、やはり1テンション入っているので、気合不足にも見えます。
(トップアウトするにせよ、粘り疲れて敗退するにせよ。)

講習生のそれが、一番本能に忠実なのかもしれません。
ただ、練習方法としては、中途半端にも見えます。

という訳で、私の方針。
「最初は違和感がある方法かもしれませんが、トップロープよりは十分リード練習になります。ハングドッグっていう練習をしているんだ、という意識は持った方が良いですよ。」

うーむ、書き始めると詳細になってしまう私の悪い癖です。
でも、ハングドッグって、方法だけ教えてもダメみたいです。考え方を説明しないと、納得しない人が多いという印象です。