2017年1月10日火曜日

アルパインクイックドロー

1月8日(日)は、ロープワーク講習。
女性ADさん、女性KIさん。

<写真①、完成形>

スリングとカラビナで、ヌンチャク(クイックドロー)を作る方法があります。

アルパインクイックドロー、アルパインヌンチャクなどと呼びますが、アルヌンなどと略す人も居たり、昔は“からくりヌンチャク”と呼ぶ人も居たそうです。
<写真②、片方のカラビナのみを外した様子>

これの最大の売りは、スリングとカラビナとしても使えることです。
マルチとかバリエーションだと、それがだけでも便利です。

そして、リード中に長いヌンチャクが欲しいときに、簡単に延長できるのも魅力です。
“からくり”と呼ばれていただけあって、3重のスリングのうち1本を取って引き抜くと簡単に伸ばせます。
<写真③、両方のカラビナを外した様子>

ただ、なんでこれが伸ばせるのかは、意外と理解しづらいです。

写真②を見て、上のカラビナで左端のスリングをクリップして引き抜くのは大丈夫そうだとしても。
「他の2本でも、なして大丈夫なのー!?」という疑問は、私も初心者のころに感じました。


真面目なADさん。
過去に先輩からアルパインクイックドローの作り方を習ったものの、原理がイマイチ分からずに、すぐに忘れてしまったそうです。

今度こそはと、すごく熱心に研究していました。
<「うーむ。」>

最終的には分かったみたいで、すごくスッキリした表情に!

手癖で覚えるというのも、手際の上では大事です。
でも、原理で覚えると、よりよく分かりますねー。

経験的には、手際の良い人よりも、原理を知りたがる人の方が事故率も低いように感じています。
ま、山の現場に行くと、手際の良い人が羨ましくなっちゃうんですけどねー。
具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練
・スリングの収納、アルパインクイックドローの作り方
・終了点に残置ビナがある場合の、トップロープ回収(ADさん)
・荷物を背負っている場合の、懸垂下降の工夫あれこれ(KIさん)
・登り返し、ユマーリング、ユマグリの比較(KIさん)