5月18日(日)は、三ツ峠にてマルチピッチリード講習。
最近は、月1回の受講にしているYZ夫妻。
<オブザベーション>
“初登攀の気分で”
(残置無視、トポ無視)
といったスタイルを教えることは、とてもゆっくりになります。
<今回も、奥様のリード>
常連さんが2時間でトップアウトしているのを横目に、
我々は5時間、6時間を掛けて、牛歩のように進んで行きます。
<ビレイポイント作りも、前回より確実に>
掛かる時間は、倍以上だけれども(笑)。
<核心部は、ハンド~フィストのクラック>
・残置を使うだけなら、カムセットの時間も無い。
・残置を追うだけなら、ルートファインディングも半減。
・何度か登ったルートなら、ロープワークの作業だけに集中できる。
つまり、講習で教えている、
・プロテクション戦略
・敗退シナリオ
など、ほとんど無しでも登れてしまう。
<このピッチも、美しいクラック>
三ツ峠で、他のパーティを見ていると、以下のような人をイッパイ見かけました。
・テラスで、セルフを取らないでウロウロしている人
(特に、パートナーに押される、他パーティーのロープなどで、巻き込まれ事故の可能性がある場面でも)
・セカンドの確保で、ATCでダイレクトビレイをしている人
(グリップビレイにしか、ならない)
・残置を使うにしても、しっかりしたボルトと、ボロイ残置の区別をしていない人
(ビレイポイントは、ハンガーボルトを使っても、パートナーには隣のボロ残置でセルフを取らせる、など)
・リードで、ランナウトしているのに、足置きが雑な人
(見ていて、心臓に悪い)
・ボロイ残置にスリングが垂れていたら、残置の状態を確認もせずにA0している人
(しかも、リード中)
・ちょっとしたセルフビレイなら、リングボルト1本で済ます人
理由③:練習意識が違う
講習方針で、
ゆっくりで良いから、確実な方法を!
初心者なんだから!
手際よくやることよりも、考えてやることを重視。
<恒例の、ピナクルでビレイ>
他パーティーが来れば、
「どうぞ、どうぞ。我々、初心者で遅いんで。」
と言って、抜いて頂きます(笑)。
<雑誌の表紙にでもなりそうな、表情>
・スタイル
・安全管理
・練習方法
の何か1つでも、大きく欠けたら、一生初級者止まりなんじゃないかと再認識した1日でした。
<次回のラインを、オブザベーションして帰ります>