2016年11月15日火曜日

覚醒しました

11月10日(木)は、マルチピッチリード講習にて、二子山。
女性HMさん、女性KIさん。
<冬型になってしまいました>

地道にコツコツ理解を深めて行くと、あるとき全体像がフッとクリアになるようです。

今回のKIさんも、そんな感じ。
急に、マルチのシステムやら、作業の段取り、リスク判断がクリアになった様子でした。
<斜上クラック>

その前段階だったときも、全然分かってなかった訳じゃぁないんですよ。
ときどき「おっ、目の付けどころが良いねー。たしかに、それは好判断だと思う。」と、うならされることも時々。

ただ、ボンヤリとしか理解していないことが多いから、ときどき大きなポカをするとか、段取りが悪いとか、そういう話です。
<切れ切れなクラックを繋ぐピッチ>

“人間には、すごくよく分かる瞬間というのがあって、それは意図的には起こしにくくって、そこまではチョットずつ分かることを増やしていくもの”
と、私は感じています。

大抵の講習生は、ボンヤリ理解しているときと、はっきり分かっているときで、まるで表情が違います。
私も、見ていて興味深いです。
<セルフにぶらさがれてます!>

さて、今回でKIさんはマルチピッチリード講習を卒業といたしました。

人生の大部分の時間をクライミングに割いているだけあって、一見トロい感じでも、1年経てば別人というタイプですね。
<クラック>

HMさんは、「なんだかサブガイドさんと一緒に登っているみたいで、安心でした。」という感想。
それはチョット言い過ぎとしても、相当に落ち着きましたねー。
嬉しい話です。
<防寒具やアプローチシューズで、フォローの荷物が重い>

さて、本日のクライミング。

1P目はKIさんが攻撃的なラインを見出して、本気トライでオンサイト!
フォローのHMさんは、何度もテンションを掛けて、荷上げを学んでおりました。
あ、そう言えば私も岩が欠けてフォールしました。

2P目、3P目は、HMさんがオンサイト。
フォローのKIさんは、2P目でフォール(笑)。

寒いこともあって、結構本気トライの連続みたいな、感じに。
これはこれで、2人も楽しむ余裕があって、何よりです。
<後半戦>

後半戦は、着実にピッチを伸ばして行きます。

暗くなることを懸念していましたが、どうにか明るいうちにトップアウト。
<HMさんも、着実に成長を感じます>

例によって、下山路に右往左往しながら、どうにか取り付きに戻ったのでした。

ここでも、KIさんはだいぶ落ち着いておりました。
山勘みたいなものは、まだまだ無いので、ものすごく非効率なルート探しではありましたが。とりあえず、暗くても遭難しそうにはなかったので、今回の下山路レベルなら及第点ですね。
<最終ピッチ>

卒業後も、まずはコツコツ数ピッチのルートや、グレードの低いマルチをこなすことをオススメしますよ。
<完登!>