2017年2月2日木曜日

バックカントリーデビュー

1月31日(火)は、1人でバックカントリーデビューしてみました。
バックカントリーと言っても、谷川岳の西黒尾根の下部で20分ほど下降しただけです。

その顛末。
<出発時>

今シーズン、山で滑る気は無かったのですが、ひょんなことから今週末に友人ガイドのツアーに混ぜていただくことに。
スキーシールなどは、レンタル予定です。

その前に、自力で最低1回は行っておきたいところです。
山用ブーツも、ビンディングも無いので、とりあえずゲレンデ靴とゲレンデ板で行けるところ。
とはいえ、いきなりリフトアクセスの沢とかは、危なさそう。

自分が起こしそうな遭難としては。
①地形図で「斜度緩そう」と思っていたけど、意外とバッチリ30度越えの雪崩斜面。
②滑れない状況に陥って、登り返し。
<黒ワカン>

という訳で、手持ちの登山靴とワカンでアプローチして、下山時にゲレンデ靴とスキーに履き替えましょう。

で、当初予定は講習で行き慣れた天神尾根。
ところが、強風と雪でロープウェイは動かず。
<斜度25~30度。ワカンで膝ラッセル。疎林帯?>

悩んだ挙句、西黒尾根を途中まで登ることに。

しかし、最初からワカンでも膝ラッセル。
スキー板を担ぐのも初めてで、そもそも付け方がイマイチなのに、強風に煽られ気味。

なんか、テント泊装備でラッセルするぐらい疲れますね。
<敗退決定?>

1時間半ほど歩いて、尾根上の鉄塔。
いよいよ股ラッセルとなり、雪はほとんど止んだものの、風は冷たい。

これ以上がんばると山スキー嫌いになりそうなのと、スキー靴履き替え時の凍傷リスクを考えて、早めの敗退決定。(本当は、もっと登ってから降りる予定だった。)
30分ほど頑張って、靴履き替えなどの装備チェンジ。

あとは、20分ほどで転びながら昼前下山。

色々と発見があったので、もう1回戦行くか迷いましたが、やっぱり次回はスキーシールだなと思い直して奥利根スノーパークに転戦したのでした。
<鉄塔まで、どのラインを降りるか悩む私。ちなみに、右は広いけど雪庇あり。>

自分メモ
①色々と、耳年増になっていたことが実感できた。
・スキー板を担ぐのは大変。(想像通り)
・ヘルメットは、クライミング用じゃなくてスキー用が便利そう。(想像以上に良かった)
・木を避けるのが大変。(想像以上)
・ザックの重みが大変。(想像よりはマシ)
・山は、ゲレンデの非圧雪面よりも地形が豊富で、ライン取りが難しい。(これが、樹林帯の滑りを楽しむ上では核心か?)
・「リフトアクセスの沢で、携帯が通じなくて、板が壊れたら死にそうだな。」っていう予想に、さらに実感が籠った。
・斜度計って、便利。
・滑ると、斜度とか細かい地形に敏感になるから、雪崩の勉強にもなる。(想像以上)
・スキーシールを購入したいモチベーションが上がった。
・「ゲレンデで滑れても、山で最初から滑れる人は見たことがない。」という友人の話。(想像通り。1ターンすら危うい私。)

②予想外の発見があった。
・ゲレンデの非圧雪面には無い雪質があるので、滑り始めるときに自分の動きが予想できない。しまり雪とか。
・今のレベルだと、ちょっとでも地形が複雑だと、ターンは不可能。もしくは1ターン毎に止まる。その際、横滑りと、やや斜め後ろに滑る技が、大きな助けになる。そして、横滑りは新雪でも、深くなければ案外できる(笑)。
・現状のレベルだと、ライン取りが重要。選択肢は、ターンに挑戦するか、横滑りか、後ろ滑りか、くらいしか選択肢は無い。しかも、2ターン滑れることは稀なので、1ターン毎に再度オブザベ。しかし、パズル的で楽しい!
・ちょっとした平坦地を板で歩くのが、猛烈に下手。ゲレンデの整地以上に、技術の差が出る気がした。

③ゲレンデに移動後の心情変化。
最初は、「ゲレンデって、楽だな!」。
次は、「こんなの山では違うんだよなー。」。
3番目に、「山の想定練習がしたい!」。
4番目に、「でも、今回山で重要だと感じたのは、ライン取りのオブザベと、ゲレンデにほとんど出てこない雪質だから、やっぱりゲレンデはゲレンデっぽく練習すべきかな。」。これって、クライミングで言えば、本チャンとジムの関係と似てる。
最後に、数時間でゲレンデに身体が馴染んできて、ゲレンデ練習が楽しくなって終了。

これが、今週末に役立つかは微妙ですが、めちゃくちゃ勉強になった1日でした。
案の定、山では全然滑れないけど、判断することは多くて楽しいですね。