9月22日(日)も、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
ボルダー初段の女性KSさん。
「リード中、どの位の間隔でプロテクションを取りますか?」という質問をよくされます。
この仕事を始めた頃は、すぐに答えを言っちゃってたんですが、最近は方針転換。
「自分としては、どの位の間隔が良いと思いますか?」
と、聞くことにしました。
皆さんは、どう思いますか?
「2,3mおきに1個」
「50cmに1個は欲しいくらい!」
「いや、そんなに自然は都合良くは出来てないか」
「いや、でも取れないなら、気合で行くしかないか」
「でも、難しかったら危ないか」
とか、本人なりの回答が出てきます。
そこまで考えてもらってから、
「落ちるかもしれない!」
と自分が感じるムーヴの前にプロテクションが取れなかったら、敗退
という原則を説明します。
逆に言えば、
落ちそうもないときは、
「プロテクションが無いなりに、慎重に登る」
という選択肢も有り得る
という話。
だから、
「落ちるかもしれない!」
が持続するようなルートでは、常に次のプロテクションのことを考えながら作戦を立てます。
そういう意味で、クラックは作戦が立てやすく、1ピッチのルートに近い感覚で登れます。
分かってしまえば単純ですが、身に付くまでには時間が要ります。
KSさんも、前回まで
①核心部の前に、プロテクションを取る → O.K.
②次のプロテクションを、いつまでに取らないと危険なのかを考えずにムーヴを開始 → ダメ
③結果、ちょっと危険なランナウト状態になりがち
という癖がありました。
少し治って来て、一安心です。
具体的な講習内容
・ハーケンの打ち方
・実践マルチピッチ(残置無視、トポ無視で、2本を完登!)
突破力、登攀スピードは、充分に卒業レベル。
あとは、ロープワークのシステムで時々混乱するのが、まだ少し心配。
前日のYZ夫妻同様、もうちょっとで卒業かな。