2013年9月26日木曜日

ビレイポイントに関するコツあれこれ

9月21日(土)は、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
本日は、YZ夫妻。
マルチピッチでは、ピッチを切るためのビレイポイントを作ります。

で、このビレイポイントには、様々なロープワークや戦術が詰まっています。
①安心感
テラスがあれば、飲食もしやすい。
その際、「リードで落ちても良いな」ってレベルのカム2本、太い立木、などの安心感がある支点なら、精神的にも楽。

また、次のピッチでリードが1本も取らずに落ちた場合など、パーティー全滅を防ぐ、最後のアンカーになる。
②場所選び
核心部の手前でピッチを切るのが、基本。
上の写真みたいに、綺麗なクラックが始まるなら、その出だしにカムを決めれば簡単。

そうすれば、理想的なリードのビレイが出来る。
さらに、リードがフォールして怪我をした場合も、ロワーダウンなどの対応がしやすい。
③支点選び
太い立木など、スリングだけで簡単に作れるなら楽勝。

カムやハーケンで作る場合
・最低でも、バチ効きを1個決める。
・その周辺で、バックアップを探す。

という手順がオススメ。

バチ効きが2個なら、それでO.K.。
不安要素があるなら、バックアップを2個(合計3個)or3個(合計4個)取るというイメージ。
④やることを整理する
フォローが登って来たら、

・セルフビレイ
・ギアの受け渡し
・ビレイ準備
・次のピッチのラインを相談

といったことが、最低限。

あとは、飲食をどの程度するかは、1ピッチに要する時間次第。
という流れです。

ビレイポイントというと、流動分散やら固定分散といった、支点の連結方法にばかり目が行きがち。
でも、そんなのは一部。

上記のような、戦略的な要素が、ベテランと初級者のスピード差の元となっていく訳ですね。
具体的な講習内容
・実践マルチピッチ(残置無視、トポ無視で、頂上を目指す)
  無事に完登!

・ハーケンの打ち方
・1ピッチ目だけで、リード練習(奥様にもオンサイトトライを!)
  無事に完登!

YZ夫妻、マルチピッチリードは卒業まで、もう少しかな。
正直、今回で卒業させたかったけど、チョットおよばず。

そろそろ、旦那様はスピードを意識しても良さそうです。