2013年9月26日木曜日

リード中のプロテクション

9月22日(日)も、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
ボルダー初段の女性KSさん。
「リード中、どの位の間隔でプロテクションを取りますか?」

という質問をよくされます。
この仕事を始めた頃は、すぐに答えを言っちゃってたんですが、最近は方針転換。

「自分としては、どの位の間隔が良いと思いますか?」

と、聞くことにしました。

皆さんは、どう思いますか?
「2,3mおきに1個」
「50cmに1個は欲しいくらい!」
「いや、そんなに自然は都合良くは出来てないか」
「いや、でも取れないなら、気合で行くしかないか」
「でも、難しかったら危ないか」

とか、本人なりの回答が出てきます。
そこまで考えてもらってから、

「落ちるかもしれない!」
と自分が感じるムーヴの前にプロテクションが取れなかったら、敗退

という原則を説明します。
逆に言えば、

落ちそうもないときは、
「プロテクションが無いなりに、慎重に登る」
という選択肢も有り得る

という話。
だから、

「落ちるかもしれない!」
が持続するようなルートでは、常に次のプロテクションのことを考えながら作戦を立てます。

そういう意味で、クラックは作戦が立てやすく、1ピッチのルートに近い感覚で登れます。
分かってしまえば単純ですが、身に付くまでには時間が要ります。

KSさんも、前回まで

①核心部の前に、プロテクションを取る → O.K.
②次のプロテクションを、いつまでに取らないと危険なのかを考えずにムーヴを開始 → ダメ
③結果、ちょっと危険なランナウト状態になりがち

という癖がありました。

少し治って来て、一安心です。
具体的な講習内容
・ハーケンの打ち方
・実践マルチピッチ(残置無視、トポ無視で、2本を完登!)

突破力、登攀スピードは、充分に卒業レベル。
あとは、ロープワークのシステムで時々混乱するのが、まだ少し心配。

前日のYZ夫妻同様、もうちょっとで卒業かな。