11月24日(月)は、マルチピッチリード講習にて、越沢バットレス。
女性ARさん、男性HYさんの2名。
本日は、私も含めて3人ともに危うい場面がありました。マルチピッチをやらない人には、とても分かりにくい内容ですが・・・。
時系列順に。
①ARさん
リード中に、テスティングで、カムが抜けるという場面。
このとき、ノーハンドで立てるくらいのスタンスだったこともあり、もう一方の手でホールドを持っていなかった。
カムが抜けた瞬間、身体が一瞬はがされそうになる。
もしも、落ちていたら大怪我する可能性90%くらい。
背景:
ARさんは、ハーケンの回収などでも、同様にはがされそうになる場面が多い。
回収の場面はフォローなので、大きな問題にはならないが。
この手のパターンに、気を付けましょう。
<快適なピッチ>
リード中に、ランナウトした状態で、クライムダウンできない(無理にすると、落ちそうな)状況に追い込まれてしまった。
そこから3メートル先の立木まで、思い切ってランナウトして突破。
Ⅴ級(5.8)程度とは言え、かなり冷や冷や。
落ちていたら、大怪我する可能性大。
背景:
普段は、ちょっとしたランナウトも恐れるHYさん。
ただ、今回は心理的に突っ込みたくなる要素があった。
・ここ3回ほどの越沢通いで、
「突っ込むと、意外とホールドが出てきたり、意外とカムが効いたりすることが多い。」
ということに慣れていた。
・また、懸垂下降中にラインを確認していたことで、
「簡単そう。」
というイメージ先行になっていた。
<核心部は、ARさんが突破>
連続懸垂下降の最中、立木でセルフビレイを取る場面。
トップで降りたHYさんが掛けたスリングに、自分のセルフを取るというだけのシーンで、通し間違い
!
もし、そのまま気づかずに、HYさんがセルフを外していたら、私は地上15mからグランドフォールしていた。
たぶん、死んでいたミス。
セルフビレイを掛けた1分後くらいに、自分で気づき、すぐに修正。
<「悪いじゃないですかー!?」>
ちょうどその場面で、他にもチェックしたいことが複数あった。
立木の強度、HYさんのセルフビレイの取り方、連続懸垂下降の効率化する手順、など。
一番ミスが少なそう自分のセルフビレイに関して、チェックがおろそかになった。
<「そお?」>
でも、ふとした隙にミスは訪れます。
特に、私のセルフビレイの取り違いは、重大なヒヤリハット。
HYさんなど、
「石田さんのお蔭で、もの凄い勉強になりました。」
という感想(笑)。
<1本目のトップアウト>
いくつかの反省方法が浮かびますので、皆さんも考えてみてください。
<懸案のテスティング場面>
2人で協力して、見事に1ラインをオンサイト!
「もしも、ルート名を付けるとしたら?」
という問いには
“小悪魔チムニー”
ということに。
<複雑な表情>
そこで、1ピッチ目のARさん、2ピッチ目のHYさんで、上記の事件が・・・。
2ピッチ目は、オンサイトだったため、
もしもルート名を付けるとしたら
“恐怖の滑り台”
という回答でした。
<恐怖の滑り台>
ARさん、HYさんは、だいぶ越沢に詳しくなりましたねー。
<「なんで、こんな悪いとこ行くのー!?」>
<「生きてて良かった。」>