2020年3月23日月曜日

ムーヴを見つける3つの方法

3月14日(土)は、雨中止にてムーヴLv.1。
女性Mさん、女性YIさん、女性IUさん。
新しい課題に対して、人はどうやってムーヴを見つけているのでしょうか?

私としては、以下の3つだと思っています。
①ホールドの方向、配置からの推測
②ホールドの掛かり確認、実際の態勢を色々と試行錯誤
③ホールドに触ることで、自然と身体が反応するのに任せること

オンサイトトライでは、以下になります。
①オブザベ
②偵察(レストポイントからの行きつ戻りつ)
③現場処理(反射的、本能的な登り)

ハングドッグなどでのムーヴ分解(バラし)では、以下になります。
①ぶら下がって考える
②色々なムーヴを試す
③身体が慣れるまで打ち込む
もちろん、私自身も①~③どれも使っています。

しかしながら、③偏重の初級者が多すぎて、気になって仕方ないとも思います。
例)
・オンサイト時に、右手で取るべきホールドを左手で取ってしまう。
・次のホールドを取る前に、あらかじめ足を動かしてからじゃないとダメなのに、うっかり先に手を出してしまい、詰むor力づくで突破。
・さっき、自分がどうやったかを覚えていないことが多すぎる。

③偏重になる人の発言としては、
「どうせオブザベしても、行ってみないと分からないし。」(①の放棄)
「行きつ戻りつするような持久力は無いから。」(②の放棄)
となります。
先日、知り合いが興味深いことを言っていたので、参考までに。

「オブザベが大事というのは、よく分かります。一方で、もし仮に現場処理能力が高ければ(常に自分のフィジカルに合うムーヴを瞬時に見出せるので)、オブザベ能力が要らなくなるんじゃないかと期待してしまいます。だから、どちらかと言えば現場処理能力を欲するのが本音です。」

つまり、「無敵の現場処理能力があれば、フィジカル的に可能なムーヴは必ず1発でこなせるはずなので、それが欲しくなってしまう。」という話。
ただ、彼からは「そうは言っても、単純にムーヴ考えるのも好きなので、オブザベしますけどね。」という補足付き。

最後に、これは自分がどんなクライミングをしたいのかにも関わる問題です。
例えば、各ジャンルの中上級者の目線で考えてみますと。

・ジムでルートを作っている人
「ムーヴ考えない人って、クライミングの何が楽しいんだろう?(③主体の人への疑問)」

・山屋
「トップロープ登りみたいなことをする奴は危なっかしいから、一緒に壁とか沢とかには行きたくない。(②が苦手な人への危機感)」

・オンサイトクライマー
「結局、状況によって全部使うよね。」

・レッドポインター
「色々考えるのも大事だけど、最後は慣れるまで打ち込まない根性無しはダメだ!(③の再評価)」

さてさて、我々はどんなクライマーになりたいのでしょうか。