2019年4月26日金曜日

本気の疑似リード

6月分の予約受付は、開始しております。
皆さま、GWで忙しいタイミングになってしまい、我ながら失策感が否めませんが(笑)。

4月20日(土)、21日(日)は、クラックリード講習にて、湯川。
初日は、女性FSさん、女性YDさん、女性FIさん。
FSさんは、これにてクラックリード講習は卒業といたしました。

2日目は、復習参加の女性Mさん&女性ISさん。
<ハンドジャムがバチ効き>

トップロープで確保された状態で、リード練習することを、何と呼ぶでしょうか。

ジムでは、結構見かけると思います。
特に、ランナウトはオートビレイが多数設置されており、1人で来ても練習しやすい環境です。
<エイド練習>

その際、いくつかの方法があります。

①クリップ練習と割り切っている人もいます。
長さ数mのロープを使うなど。

②もう少し長い5mくらいのロープで、スタンスとロープの微妙な干渉を意識している人もいます。

③いずれリードするための、トップロープリハーサルとして使っている人もいます。
どのタイミングでクリップ態勢が取れるのかの、確認作業として。
<懸案の疑似リード>

③は、当塾では非推奨ながら、それはそれで1つのスタイルです。
<FSさんの本気トライ>

①、②は、「一応、リードのつもり」という心積もりがどの程度あるかが、気になるところです。
リードのつもりで登っていれば、それは疑似リードと呼ばれるものだと思います。(他の呼び方もありそうですが)

例えば、多くの人は、本番リードよりもクリップのタイミングが遅くなる傾向にあります。
怖くないので、当然だと思います。

ただ、「下部で、そこまでクリップのタイミング遅らせちゃうと、グランドのリスク大だけどなー。」と見ていて思う人も多いです。

もっと、極端な例だと、途中からクリップするのを諦めたり、1本か2本クリップを飛ばしてトップロープで登り続けている場合もあります。
さすがに、これは本人も分かってやっているんでしょうから、その時の練習の目的次第で評価すべきですが。
<順調に高度を上げ>

クラックでも、当然同じことは起こります。

YDさんとFIさんのペアで、カムセットしながらトップロープで登ってもらったところ、自分がレストしやすい箇所3ヶ所だけでカムを決めてみたという結果に。

「これじゃ危なくてリード出来ないから、カムを決める場所増やさないと。」
という感想。
<草餅、O.S.>

うーん、なんか違います。

それはトップロープでカムセットしてみただけで、リードの心積もりでトライしていませんよね。

①、②のようなクリップ練習ぐらいの感じで取り付きつつ、「こりゃー危ないけど、まぁ今のは本気リードじゃなかったし(という甘え)。」。
<ISさんのエイド練習>

もし、本気の疑似リードと言うのなら、落ちても大丈夫な間隔でカムセットし、それでフォールするかテンション(ギブアップ)するのが、本筋でしょう。
まぁ、言うは易しです(笑)。

当塾卒業生を見ていても、オートビレイ機でのリードはクリップのタイミングが現実的とは思えないことが多いものです。
<Mさんの本気トライ>

終了後、2人の感想が印象的だったので、載せておきます。

「疑似リードのやり方が分かった。」
「今までのは、単なるトップロープじゃ何か違うから、申し訳程度にカム差している感じでした。」
「無意識のうちに、トップロープを暗記に使ってました。(オンサイトリードしたいはずなのに)」
<ダブルチェック>

今から行うトップロープは、どんなトレーニングでしょうか。

絞り出しの再登トレーニング?
疑似リード?
ジャミング体験?
トップロープリハーサル?
ウォームアップ?

目的が曖昧だと、成果を測ることは難しいものです。
<じっくり安定させて>

<曲がり煎餅、R.P.>

<ISさんも、無事にR.P.>

2019年4月25日木曜日

6月の予約受付

明日の4月26日(金)、22時より6月分の予約受付を開始いたします。

岩場リード講習:小川山
クラックリード講習:湯川or小川山
マルチピッチ講習:三ツ峠or小川山or瑞牆

という予定となります。

ここ2週間も、自分のクライミング(?)はジムとプールです。
ランナウトで5.11cをオンサイトトライで頑張ったり、ボルダーの赤テープを撃ったり。
ようやく赤テープが半分以上登れるまでに進捗して来て、感慨深いものがあります。

一方で、指は痛みがマシにはなったものの、伸展に関してはダメダメです。
医者には対処策を言われていないので、しばらくはセルフマッサージなどで色々試してみようかと思っています。
再び、ジャミングがまともに出来るようになることを目指して、頑張ってみましょう。

2019年4月24日水曜日

老婆心をセーブする

4月17日(火)は、リード3回目&ムーヴLv.1。
男性KTさん、男性HGさん、復習参加の女性HNさん。
今回で、2人ともジムリードは卒業といたしました。

4月18日(水)は、ムーヴLv.0にて、男性MDさん。
リード1回目にて、女性OJさん、女性KBさん、復習参加の男性NMさん。

4月19日(金)は、ムーヴLv.0にて、新規男性STさん、新規男性HTさん。
どんな内容を講習しても

A「目から鱗が落ちました!」
B「確かにやった方が良いような気はしますけど、かなり細かい話じゃないですか?」
C「なんだかイマイチ理解できなかった。」

という全ての反応が起こりえると思います。

もちろん、Aを連発させたいところですが、そうは行かず。
1回の講習あたり、2個あれば会心の仕事、1個あればまずまず、0個のときも度々、ぐらいの印象です。
BとかCは、私に非があるので、どうにか挽回したくて必死に言葉を尽くしたくなってしまいます。

が、Cの状態でクドクド言うと、雰囲気が悪くなることもあります。
また、Bの状態も、似たようなものです。
(講習慣れしている常連さんは、ちょっとのプラスが追々効いてくることに慣れていたりするので、問題にはなりにくいですが。)
例えば、レスト態勢。

「回復すれば一番だけれど、パワーゲージが減らないぐらいでも、登りながらのオブザベに使えるから便利ですよ。」
という理屈だけを話したとします。
これは、ジムでのトップロープですぐに役立つ点だけを説明したもの。

ただ、これを教えたい背景には
・クリップ態勢
・岩場のヌンチャク掛け態勢
・リスクあるランナウトでの行きつ戻りつ
・クラックでのカムセット
・アイスでのスクリューセット

などが含まれています。

もちろん、講習生はレストが苦手であることが将来的にそこまで響くことになるとは知らないので、
「確かに、この態勢の方がちょっと楽ですけど、そんなに大事ですかね?」
という反応になっても無理からぬと思います。
そんな訳で、BやCの反応でも、ある程度は流すことも必要だと思っています。

本質的には同じ内容を、別の事例でお話しする機会は、いくらでもあると思いますので。

2019年4月22日月曜日

幼稚園児の隠れた努力

4月13日(土)は、岩場リード講習にて、湯河原。
女性KDさん、男性NMさん、男性SKさん、女性YIさん。
<初の岩場リード>

講習後の雑談で、幼稚園について沢山の興味深い話が聞けました!
<落ちる練習>

何かの課題(例えば、何かを作るとか、雰囲気としては遊んでいるだけ)でつまづいた子どもが、別の遊びを始めたとします。

それに対して、大人は「もうちょっと頑張って作ってみようよ。」などと励ましたくなるようです。
しかし、経験を積んだ教師は、その子どもが別の遊びをやりながら気持ちを立て直している可能性を察知し、あえて待つような方法を取るそうです。
他にも、何かの遊びで少し難しいと感じた子どもが、簡易版の遊びに戻るような場面があるそうです。

「諦めちゃったのか?」と思いますが、実は子どもなりに反復練習を積んで、難しいバージョンに再挑戦していたりするそうです。
小学校入学以前の記憶は、私にはほとんどございません。

しかし、大人が自律的にやってようやく出来るような努力方法を、子どもながらにやっているというのが、興味深かったです。
そして、そういう子どもの良さを引き出し、コントロールしながら伸ばすのは、すごいっすねー。

これは、ほんの一例です。
私も、「ちょっとした挫折感があるんですよー。全然上手くならなくって。」みたいな相談をされることが多い方です。

今回の話は、なんだか色々な場面で活躍しそうな気がします。
ありがとうございました!
<アブラカダブラ>

実践本気トライ
NMさん:アブラカダブラ(5.10a) R.P.
     アボリジニ(5.10a) R.P.。出だしで落ちて、再スタートして2撃。
<アボリジニ>

2019年4月12日金曜日

ここ最近のモヤモヤ

ようやっと、週2でボルダーが出来るまでとなり、先日9ヶ月ぶり(?)に3級が2本登れて一安心。
ボルダーグレードの場合、「どこのジムで?」というので全く違ってしまうので、話がややこしいですよね。言いだすと、キリがないのですが。
ボルダーって、グレード毎に感じる強度が全く違う気がするので、自分の現在地把握には使いたくなっちゃいます。
まぁ、自分的には3級っぽい全身疲労が味わえる3級ということで。

また、久々にボルダーやっている所を動画で見てみたのですが、他人から言われるのは大抵「脱力し過ぎじゃないか?」。
レストしなくても、楽な態勢に入るとダラリンと脱力する感じ。(手長猿のイメージ)

一応、その場その場で選ぶようにはしているので、癖という訳では無いのですが・・・。
ボルダリングという短さで、どの程度の全身脱力を許容するか、あるいは出力の準備動作として敢えて抜くのか、それとも脱力せずに駆け抜けるのか。実際には、全身ではなく局所的に脱力している感じもあって、難しいです。
もはや、課題にもよるので、永遠のテーマではないかと・・・。

実際問題、私はボルダリングは下手だし、めったに講習することもありません。
結局のところ、「リードだからこそ、ちょっと大事になる省エネや丁寧さ。」、「リスクの高い状況だからこそ、気に留めるべき諸々のこと。」という内容しか、私には教えることは出来ないのかなと思います。
(それはそれで、生涯学習に足るものかもしれませんから、当塾にはそれなりの意味はあると思いますが。)

しかし、登るという動作そのもので言えば、ボルダーもリードも似たようなものです。経験上、ジムリードはボルダラーが最強ではないかと常々思いますし。
「ボルダリングは下手」とは、「クライミングが下手」ということかな、と自分にグサグサ刺さるものもありますが(笑)。

我ながら、自己評価軸がブレブレなので、上下変動が忙しいです。
モヤモヤなので、特に結論はありません。

さて、色々試して行くのみですね。
頑張りましょう。

2019年4月11日木曜日

手数を減らすか、出力を下げるか

4月10日(水)は、リード1回目。
女性KBさん、男性SNさん。
<左手を取ったところ。この後、何歩か掛けて態勢を作り、右手を出す予定。>

一手出してから、次の一手までの足順を考えます。

「案外、1歩とか2歩とかで行くよりも、何歩か掛けて登った方が楽なんですねー。」
という感想。

無理やりガッと足を上げるのを、出力の5%使うムーヴ。
わりとスンナリ足を上げるのを、出力の3%使うムーヴ。
(%は、全く正確ではありません。)

というイメージで考えると、下図のようになります。
ところで、今回は足数ですが、手数にも当てはまる話です。
手数が増えても出力が下がった方が、消耗が少ないことが多い、という印象です。

とはいえ、リードの核心部とかボルダーでは、どっちを選ぶか悩ましいときも多いです。
出力70%の連続で寄せ送りで行くべきか、出力80%のクロスで行くべきか。

少し突っ込んだ話だと、マッチ、踏み替えorフラッギング、色々なケースで起こる話だと思います。
まぁ、この選択の悩ましさこそが、核心ムーヴの醍醐味という気もしますが。

正解は無いのですが、今の段階では出力を下げるムーヴを探すことをオススメします。
リードを覚えるためにも、ムーヴ選択をサボらない癖付けという意味でも。

2019年4月9日火曜日

順層、インカット、ヒビ

4月6日(土)は、岩場リード講習にて、天王岩。
女性YYさん、男性FMさん、男性Nさん。
午前中のムーヴ練習にて、ホールドの欠ける可能性が話題に上がりました。

YYさん
「なんか、この岩場って全体的に欠けそうに見える。」

Nさん
「今まで自分も欠けたことないし、こんだけ人が登っているから大丈夫でしょう。」

しばらくして、Nさんが保持していたホールドが欠け、ちょっと危うい転び方になりました。
捻挫しなくて、本当に良かったです。

「いやー、やっぱり欠けるんですね。」
天王岩って、たしかに亀裂が多い岩場だと思います。

上図の左は、順層。右は、逆層。
(順層、逆層の正確な定義はハッキリしませんが、こんな感じのイメージを皆持っていると思います。)

・順層は、インカットホールドが豊富。
パッと見より、登りやすい。

・逆層は、アンダーホールドが豊富。とはいえ、足も外傾している。
パッと見より、登りにくい。ハングしていると、相当難しい。
<落ちる練習>

今回欠けたケースは、順層のインカットホールドにヒビが入っていたと思われます。
そこを、下方向への荷重だけならどうにか保っていたものを、手前に引いたらバンっと。

そのホールド使うべきでなかったのか、手前方向への荷重だけは避けるべきだったのか?
色々なリスクを考えて登るのが、岩場の醍醐味だと思います。
自分なりの対策を、講じて行きましょう。

怪我をせず学べたのだから、儲けものです。
実践本気トライ
FMさん:つゆしらず(5.9) O.S.
    サンコウチョウ(5.10a) 1トライ目で、ムーヴ解決してトップアウト。2トライ目で、決め切れず。

YYさん:ちいせみ(5.8) O.S.

2019年4月8日月曜日

適正グレードが分からなくなる

ジムボルダーも楽しめるぐらいになってきて、本気で登った後数日の痛みも大分マシになってきました。

先日、ランナウトのリードエリアの一面がホールド替えになっておりました。
その日にトライした戦績。

①5.11a O.S.     意外とギリギリ
②5.11a O.S.     わりと余裕
③5.11b O.S.     わりと余裕
④5.11b R.P.2トライ オンサイトトライで、小核心でムーヴミスってフォール
⑤5.11a R.P.3トライ オンサイトトライでフォール、2トライ目でまさかの同じ場所でフォール。ハングドッグして、しっかりムーヴ確認して、20分以上休んでから3トライ目。
もう1本、5.11aが残っていたが、もはや力が入らずに全身痛みが走りそうなのでトライせず。

普段は、なるべくオンサイトを大事にしたいので、最低でも30分~1時間ぐらいはオブザベ(もはやイメトレ?)することにしています。
その感覚だと、一番勝負として面白いと感じるのは、5.11c~5.11dです。

しかし、今回10分オブザベで、レスト時間も15分とかでトレーニング的に登ってみました。
その場合、5.11前半こそが自分にとって適正グレードであることを再確認。
テクニックとしても、フィジカルとしても、十分にトレーニングになったと感じる1日でした。

すごく印象に残った出来事で、1週間経った今でも喋りたくて仕方なくなって、ここに書いてみました。
初めてジムの5.11aをオンサイトしてから、14年経ちますが、未だにこんなものです。
クライミングって、難しいですね。

とはいえ、これで5.11前半は大体終えてしまったので、次からは5.11後半を入魂のオンサイトトライする感じになるのですが。
がんばろ。

2019年4月7日日曜日

上達しない袋小路

4月5日(金)は、リード1回目、2回目。
男性HGさん。
自分が、足置きが雑だという自覚があったとします。
しかし、この際に練習方法に困るという人の言い分を聞いてみましょう。

①易しいルート
⇒多少雑に置いても、登れてしまう。
⇒ガバだと、丁寧に置くメリット(ちょっと楽、ちょっと安全、など)を感じにくい。

②難しいルート
⇒パンプする前に登らなければならないので、意識する余裕が無い。
⇒丁寧に置こうとしていたかどうか、いまいち記憶が無い。

という訳で、「下手だとは分かっている(人から言われる)んだけど、なかなかね。」という話。
たしかに、上手くならない袋小路にハマっており、このまま一生改善できない予感すらあります。

私の経験では、こういう発言をする初級者が言い訳がましいのではなく、真面目にそう思っているケースも多いです。
一方で、真逆の発言をする人も居ます。

①易しいルート
⇒意識する余裕がある。
⇒色々、自分の身体で実験できるので良い。

②難しいルート
⇒雑に置くと、落ちそうなので、やらざるを得ない。

これって、足置きに限らず、テクニック全般に当てはまると思うんですよね。
オブザベ、安定したクリップ態勢、レスト、脱力、フォーム、などを考えれば、何か1つぐらいは思い当たる節があるでしょう。

しかし、この発言の差は何から来るのでしょうか?
私の中に、幾つかの仮説はありますが、敢えて言わないでおきます。

とても興味深いので、皆さまも周囲のクライマーを眺めて一緒に考えて欲しいです。

2019年4月4日木曜日

スポート岩場の初級者を3類別

3月30日(土)は、岩場リード講習にて、天王岩。
女性STさん、男性FMさん。
5.8~5.11前半ぐらいが充実した、ここ天王岩には、様々な初級者がいらっしゃいます。
トップロープとリードの関係から、3つに類別して眺めております。

A群:全てのルートで、トップロープを好む。(岩場初回の人であれ、10回以上来たことがありそうな人であれ。)薦められて、渋々(?)リードすることもある。

B群:易しいルートは、リード。難しいルートは、トップロープ。トップロープで味見をしてから、リード出来そうな気がしたものをリードする。

C群:全てのルートで、リード。落ちそうになると、ボルトまで戻ってテンション主体。滅多に落ちない。

本来は、D群として、1トライ目でも落ちるまで頑張る初級者チームがあって良さそうなものです。
今どき、ジムでリード経験を積んでから来る人が相当数いるはずですから、ビレイも墜落距離も多少わかるはずですから。

とはいえ、D群は滅多に居ません。まぁ、実際はなかなか、という感じです。
いつも思うのですが。

C群は、B群よりもリスクに対して一生懸命考えているように見えます。
ロープが足に絡む、墜落距離の計算、ひっくり返って落ちそうなムーヴ、振られ落ち、ロープが岩に擦れている、ボルトの腐食、岩が欠けそうかどうか、などなど。
当然、まだまだ甘いんですけど、ボルトに戻ってテンションする度に、ビレイヤーとそういう話をしています。
「~~しそうで怖い。」、「大丈夫だとは思うんだけど、怖い。」など。

B群は、どちらかと言うとムーヴの話が多く、「トップロープで出来たなら、リードは度胸!」みたいな話をよくしている印象です。
全くリスク管理していない、とは思いませんが。
C群は、1トライ目からリードしているのだから、当然だと思います。
数年したら、そちらの方がリスク管理能力が高いチームになると予想されます。
おそらく、理想のD群に一番近いということでしょう。
ちなみに、B群はリスク管理能力は上がりにくいのですが、真面目に続ければレッドポイントグレードが伸びて行く可能性はあります。
トップロープリハーサル主体で、5.12とか(いまどき、5.13も)登る人も居ますから。

また、リード1回あたりのリスクが2倍だと仮定しても、トップロープとリードが半々であれば、合計リスクは同じなのかもしれません。

たしかに、どっち主体でやっているクライマーも事故はあるので、個人的には実感とも合致(笑)。
統計とか、誰かにやって欲しいぐらいです。
合計リスク自体は同じでも、やはりC群であって欲しいと私は思います。

・安全なクライマーを目指す、ということに面白さがある
・ここで鍛えたリスク管理能力は、他のクライミングや登山でも活きる
・自立のためには、1トライ目をリードすることが基本
・レッドポイントだけでなく、オンサイトトライもした方が良い

などなど
せめて、講習に来た人には、C群からD群への成長を遂げて欲しいと思います。

さあて、がんばろ。
実践本気トライ
STさん:ヒトリシズカ(5.8) O.S.
    ちいせみ(5.8) FL
FMさん:ヒトリシズカ(5.8) FL
    ちいせみ(5.8) O.S.

2019年4月2日火曜日

レッドポイントの初歩に立ち戻る

3月26日(火)は、ムーヴLv.0。
男性NMさん、女性OJさん、女性ITさん、女性GTさん。
NMさん、OJさんは、ジムリードに進んでO.K.としました。

3月28日(木)は、ムーヴLv.0。
女性THさん、男性HGさん、男性IDさん、復習参加の男性Nさん。
3人とも、ジムリードに進んでO.K.としました。

3月29日(金)は、リード3回目。
男性KTさん。
レッドポイントは、
「何回事前に練習したとしても、最終的に1回リードで完登したらO.K.。」
という話です。

で、これの面白さ、なかなか伝えづらいものです。
しかも、「何回も同じのをやると飽きちゃう。疲れちゃう。」と言う初心者も多いものです。
オンサイトとレッドポイントのどちらも楽しめないと、上達には相当の支障があるように思いますので。

今回は、心構え的なことは抜きにして
「レッドポイントは、どういうゲームなのか?」
という点だけにフォーカスしてみます。
まず、テンションを掛けて、分解すれば全てのムーヴが出来るルートを想定します。
あるトライで、最終局面で力尽きてフォールorギブアップしました。

初心者さんは、「こんなに疲れちゃったから、次は出来る気がしない。」。
周りは、「今のトライで惜しかったんだから、修正すれば絶対登れそう。」。
という状況です。

次のトライで、これを完登するためには、何をすべきでしょうか?

①最終局面で、疲れていても出来そうなムーヴを探す
②序盤~中盤で、ムーヴを間違っちゃって、消耗が大きかった場所を覚えておき、次は間違えないようにする
③序盤~中盤で、もうちょっと楽なムーヴが無いかを考える
④最終局面までに、もうちょっと楽にレストできるところが無いか考える
⑤体調を整えて、全く同じ動きをやったとしても、前回よりも少しだけ楽に感じられるように工夫する

など。
(ムーヴ記憶が極度に苦手、と言う人は、それはそれで対策を考えましょう。)
①~④の要素は、戦術的ゲームだと思います。

⑤は、結構複雑です。
同日の2トライ目、3トライ目となるにしたがって、出力が落ちてしまいますから。
かと言って、「今日は無理!」と諦めると、次に来たときにムーヴの記憶が曖昧だったりします。

つまり、①~④だけなら、トライ数が多いほど簡単になって行くゲームです。
「このトライは、根性振り絞れば登れるかも!」というタイミングがあり、そこで決められれば大成功。
しかも、そのタイミングを逃すと、今度は⑤の要素で次の出力不足に陥ったりして、ハマってしまうことも。
(限界的な難しさでなければ、それでも日数を掛ければ登れたりします。)

あとは、ルートと自分の状況に合わせて、①~⑤のどの手を打っていくのかを考えます。
「数打てば登れる。」と言われますが、修正なくトライしたのでは進捗は時の運となります。
なるべく熟慮して、良い手を探して行きましょう!