2019年4月4日木曜日

スポート岩場の初級者を3類別

3月30日(土)は、岩場リード講習にて、天王岩。
女性STさん、男性FMさん。
5.8~5.11前半ぐらいが充実した、ここ天王岩には、様々な初級者がいらっしゃいます。
トップロープとリードの関係から、3つに類別して眺めております。

A群:全てのルートで、トップロープを好む。(岩場初回の人であれ、10回以上来たことがありそうな人であれ。)薦められて、渋々(?)リードすることもある。

B群:易しいルートは、リード。難しいルートは、トップロープ。トップロープで味見をしてから、リード出来そうな気がしたものをリードする。

C群:全てのルートで、リード。落ちそうになると、ボルトまで戻ってテンション主体。滅多に落ちない。

本来は、D群として、1トライ目でも落ちるまで頑張る初級者チームがあって良さそうなものです。
今どき、ジムでリード経験を積んでから来る人が相当数いるはずですから、ビレイも墜落距離も多少わかるはずですから。

とはいえ、D群は滅多に居ません。まぁ、実際はなかなか、という感じです。
いつも思うのですが。

C群は、B群よりもリスクに対して一生懸命考えているように見えます。
ロープが足に絡む、墜落距離の計算、ひっくり返って落ちそうなムーヴ、振られ落ち、ロープが岩に擦れている、ボルトの腐食、岩が欠けそうかどうか、などなど。
当然、まだまだ甘いんですけど、ボルトに戻ってテンションする度に、ビレイヤーとそういう話をしています。
「~~しそうで怖い。」、「大丈夫だとは思うんだけど、怖い。」など。

B群は、どちらかと言うとムーヴの話が多く、「トップロープで出来たなら、リードは度胸!」みたいな話をよくしている印象です。
全くリスク管理していない、とは思いませんが。
C群は、1トライ目からリードしているのだから、当然だと思います。
数年したら、そちらの方がリスク管理能力が高いチームになると予想されます。
おそらく、理想のD群に一番近いということでしょう。
ちなみに、B群はリスク管理能力は上がりにくいのですが、真面目に続ければレッドポイントグレードが伸びて行く可能性はあります。
トップロープリハーサル主体で、5.12とか(いまどき、5.13も)登る人も居ますから。

また、リード1回あたりのリスクが2倍だと仮定しても、トップロープとリードが半々であれば、合計リスクは同じなのかもしれません。

たしかに、どっち主体でやっているクライマーも事故はあるので、個人的には実感とも合致(笑)。
統計とか、誰かにやって欲しいぐらいです。
合計リスク自体は同じでも、やはりC群であって欲しいと私は思います。

・安全なクライマーを目指す、ということに面白さがある
・ここで鍛えたリスク管理能力は、他のクライミングや登山でも活きる
・自立のためには、1トライ目をリードすることが基本
・レッドポイントだけでなく、オンサイトトライもした方が良い

などなど
せめて、講習に来た人には、C群からD群への成長を遂げて欲しいと思います。

さあて、がんばろ。
実践本気トライ
STさん:ヒトリシズカ(5.8) O.S.
    ちいせみ(5.8) FL
FMさん:ヒトリシズカ(5.8) FL
    ちいせみ(5.8) O.S.