2015年8月14日金曜日

登り返しは、トラブル対処の最初の1歩

8月13日(木)は、マルチピッチリード講習が中止にて、ロープワーク講習。
女性MTさん、男性OGさん。
<空いていたので、扇風機の前でロープ畳み>

ロープワークのトラブル対処に、“登り返し”というのがあります。

懸垂下降中に、
「あっ、このラインじゃ降りられない。」

と気付いたときに、ロープを登り返して支点まで戻るという技です。
<ロープ背負いは、お初>

マッシャーを2つ使うもので、マッシャーが滑りだすこともあるので、何かしらのバックアップを取ることが推奨です。

原理としては、ユマーリングと同じですが、スリング2本という有り合わせの道具だけで可能なことがポイントです。
<懸垂下降と登り返しの切り替え>

さらに、この技は応用場面も広いです。

・リード中、フォロー中に落ちて、クライミングルートから外れたところに宙づりになっても、ロープを伝って登れる
(このことから、“自己脱出”と呼ぶ人も)

・フォローしようと思っていたけど、リードとの実力差で登れないときは、実質的に宙吊りと同じと考える

・沢で、ショルダーをして滝を登った場合、フォローは出だしをこれで突破する

・懸垂下降したあと、ロープが引き抜けないときも・・・
<試行錯誤>

この技、知らないとリスクですね。

暑い中、ロープワークは大変ですが、岩場では講習しないことばかりを扱いますので、ときどき御参加くださいませ。
<クラック練習>

具体的な講習内容
・ロープ畳み
(通常の肩畳みを洗練、背負い、手畳み)

・クローブヒッチの効率的な作り方
・複数支点を連結して、ビレイ点を作る方法
・懸垂下降の仮固定(復習)
・登り返し(懸垂下降との切り替えも含む)
・フィンガークラック練習
(暑さで、さすがに状態悪し!)