2016年4月14日木曜日

ファインプレイより手堅いビレイ

4月13日(水)は、岩場リード講習にて、天王岩。
女性OGさん、男性KYさん、女性SMさん、男性NSさん。
リードのフォールに際して、ビレイヤーは最善を尽くしたい心理があります。

例えば、たるみを取ること。
これ自体は、墜落距離が短くなって良いことです。
ただ、これも・・・

「落ちます!」というコール ⇒ ビレイヤーが焦ってテンション ⇒ クライマーを下方向に引きずり下ろす
という事例をよく見かけます。

グランドギリギリなら、是非たるみを無くしたいのですが、リスクも大きいです。
また、「落ちるかも!」という雰囲気で数手進む場合は、登る分のたるみが必要です。

さもないと、上がろうとしたら下から引き戻されてフォール、という悲劇になります。
<リードで落ちる練習>

他にも、フォール中の数秒で、少しでもロープを引きたい衝動もあるでしょう。

ただ、このときビレイ操作失敗すると、ロープが流れてしまいます。
また、ロープを引きたいと思うあまり後ろに飛ぶと、ビレイヤーが転ぶこともあります。
つまり、フォールに際してロープを離さない、というだけで最低限のビレイ。
それ以上に頑張ると、失敗するかも、という話。

「落ちます!」
と言われようが

「落ちるかも!」
と言われようが

ボルトより上なのに、クライマーから誤って
「テンション」
と言われようが

焦ってロープを引かなくても、及第点だと思います。

一方で、中上級者は多少はファインビレイをやっていると思います。
クライマーがバランスを崩してから本格的に落ち始めるまでの1秒くらいで、ロープをちょっと引くこともあります。
(この技で、手繰り落ちを事故未遂に済ませたファインプレー経験者も、数多いと思います。)

でも、まずは及第点のビレイが落ち着いて出来てから、といったところです。
具体的な講習内容
・ムーヴ練習
(片手主体のバランス、足を押す意識、足移動の反動ムーヴ)
・ヌンチャクの向き
・流動分散、固定分散、独立分散の仕組み
・落ちる練習&止める練習
・トップロープにて、登る練習(NSさん)
・実践本気トライ
KYさん:クラックジョイ(5.9) オンサイト
OGさん:クラックジョイ(5.9) 最終クリップまで行けず、手繰り落ちの危険を感じて、敗退判断

本日は、色々ありました。
落ち込み過ぎず、うまく反省して次に活かしてください。