2015年4月1日水曜日

リードは頭の体操

4月1日(水)は、岩場リード講習にて、天王岩。
足利の男性NMGさん。
<午後から雨予報の中、本人希望につき決行>

リード中、意識したいムーヴのコツがあります。

・手を馴染ませる
・足を馴染ませる
・安定するまで手を出さない
・体幹を入れる
・脱力

などなど。
<ムーヴ練習は、指の脱力>

一方で、
「本気トライ中は余裕がなくって、そんなの無理!」

という初心者の声があります。

たしかに、私も本気トライ中に一手一手のコツを意識できるようになったのは、クライミング歴が5年とか7年とか経ってからでした。
(だからこそ、余裕のあるグレードでの反復練習が有効だと思うのですが。)

で、多分あと5年ぐらいしたら、いま意識できるなんて言っていることが恥ずかしいくらいに、意識するレベルが上がりそうな気がしています。
<クラックジョイで、落ちる練習&止める練習>

じゃあ、余裕のないルートでは、何にも考えていないんでしょうか?

答えは、ノーだと思います。
<ノーリー(5.10b/c?)を、R.P.!>

実際には、岩場の5.10aをオンサイトできるかできないかぐらいの初級者ですら、

「あのスタンスに乗ってしまえば、何とかなる。」
「そのためには、左手をアレ、左足をココに置けば、どうにか上げられそうだ!」

といった手順、足順を考えています。

他にも、レストポイントみたいに精神的に余裕があれば、

「いまは、ランナウトしてる訳じゃないな。」
とか

「あのホールドを右手で取らないと、後々行き詰る可能性大かな。」
といった、
近々のオブザベーションを行っているはず。
<終了点作業の練習>

そう、脳ミソは一生懸命です。

だから、コツの優先順位が低いのは、当たり前。
決して、初心者の皆さんが不真面目な訳ではないと思うんですよ。

実際、ムーヴのコツよりも、どこに足を置くかの方が、突破する可能性は上がりますしね。
<ノーリーの左、R.P.!(ルート名、グレードは、いま手元にトポが無いので分からず。体感5.10d?)>

リードっていうのは、頭の体操にもなっているんでしょうねー。

経験で慣れる、ってのが証拠になるでしょうか。

ただ、頭の体操なので、長年に渡って考えるのを諦めない気持ちは必要かな?
<明るいうちに下山したら、武蔵五日市の桜も咲き始め>

具体的な講習内容
・ムーヴ講習(指の脱力)
・ボルトの種類(復習)
・落ちる練習&止める練習
・実践本気トライ(上記の2本)
・終了点作業練習
(結び替え、立木での懸垂下降、流動分散・固定分散)

本日で、NMGさんは岩場リード講習を卒業といたしました。

もともと、クラックリードから受け始めたNMGさんですが、ちょっと戻って頂きました。
私としては、色々基礎を修正させてもらえて、ありがたかったです。