2016年5月26日木曜日

終了点作業の実践編

5月25日(水)は、岩場リード講習にて、小川山。
女性IUさん、女性SMさん、女性Sさん。
IUさんのオンサイトトライにて、終了点が下から見えないパターンです。

下から立木は見えていたので、念のために懸垂下降用のセットを持っていくことに。
(立木でセルフビレイにするようの120cmスリング&環付き、ビレイ器、グローブ)

ボルト1本の短いルートだったので、ヌンチャクの予備は1本だけ。
(つまり、スタート時点では合計2本)
さて、トップアウトしてみると、チェーンで整備された綺麗な終了点がありました。
ただし、残置ビナは無し。
ラッペルリングあり。

あなたなら、どうしますか?
IUさんの行動。

まずは、残り1本のヌンチャクを終了点に掛けて、クリップ。
次に、スリングをハーネスにタイオフして、環付きを終了点に掛けて、セルフビレイとしました。
すると、最初の問題発生。

120cmだと長いため、ハンギングすると終了点に手が届きません。
(カウテールにするとか、スリングをあらかじめ2重で使うなどすれば、この問題は防げたのですが。)

IUさん、若干のパニック開始です。
実は、このとき立木が太すぎる場合などを考えて、120cmスリング+環付きのセットは、2組持っていました。
なので、現状でもう1セット予備があります。

ここで、講習生はどう行動するんでしょう。
今回は、下から私が見える状況だったので、しばし見守ることに。
行動①
スラブだったので、立ってみて、セルフを緩める。
そこで、スリングを結ぼうとする。

→やりにくいので、何度か試した後に却下。

(ここで、予備のスリングでセルフを取りなおす方法は、思いつかず。)
行動②
余っている環付きで、メインロープで短めのセルフビレイを取る。すると、適度な長さでハンギングすることに成功。

→しかし、これからエイトノットを解こうという段になって、、エイトノットにテンションが掛かっていることに気づく。そして、エイトノットを解くと、メインロープのセルフビレイが解除されてしまうという罠に気づく。

→ただ、実はスリングでのセルフビレイは解除していないので、メインロープのセルフビレイを外すのも駄目ではないと気づく。でも、メインロープにハンギングしてしまっているので、緩めにくい。
(スリングのセルフは、だるだるに緩い)

以下、紆余曲折を経て、スラブに立ってエイトノットを解くことに行きつく。
環付きに結んだクローブヒッチは、ロープの落としどめとして、そのまま残すことに。

あとは、ここまでで頭が容量オーバー気味で、結び替えをするのに自分がロープをラッペルリングに通したか分からなくなって、何度かやり直し。

最後に、テンションの移行をしてから、緩んだスリングのセルフビレイを外して、結び替え完了。
途中、ビレイをしていた講習生の方からは、
「スリングのセルフだけは、外しちゃダメだよ!」
と何度も声が掛かりました。

幸い、そういうことはしなかったんですが、だいぶ頭がオーバーフローしていたのは確かでしたね。

終了点作業で大事なのは、手順暗記ではありませんね。
とても、良い経験になったと思います。
降りてから、若干混乱した自分のことを、楽しそうに語るIUさんは反省上手かもしれないと思いました。


具体的な講習内容
・スラブのムーヴ練習
・リードで落ちる練習
・ヌンチャクの向き
・トップロープでのムーヴ練習(Sさん)
・疑似リード(Sさん)
・実践本気トライ
IUさん:かわいい女(5.8) オンサイト、Song of Pine(5.8) オンサイト
SMさん:かわいい女(5.8) R.P.2トライ、Song of Pine(5.8) フラッシュ