2019年3月16日土曜日

ムーヴ選択は、迷ってナンボ

3月12日(火)は、ムーヴLv.0。
女性ITさん、女性Tさん、女性KBさん、復習参加の男性SKさん。
本日で、KBさんはジムリードに進んでO.K.といたしました。

今回は、具体的なムーヴの写真はありません。
「クライミングとは、ムーヴ選択の連続だ!」というイメージを、樹形図っぽく表現しただけです。

どんな初心者であっても、どの足位置で登るかは迷うと思います。
例えば、ジムの足自由のガバ課題(5.7、8級、など。足限定であっても、足が豊富ならば同じ。)で考えてみます。
ある程度登れる人は、どっかぶりガバガバだけど疲れるルートを想像してください。

ある一手を考えて、どの足位置で登るかによって、消費エネルギーや安定感が違います。
<図1>

図1では、3つの選択肢がある設定。

◎は、すごく楽で、失敗する気がせず、心地よい。
○は、まぁまぁ楽で、失敗する気はせず、ややぎこちない気もする。
△は、ちょっと疲れるor失敗するかも。

自分の感覚で、◎の足位置を探すのがベターという話。
動き始める瞬間に、「あ、これ△っぽい。」と思ったら、別の足位置に変更するという作戦も有効です。
<図2>

図2は、そんな感じで3手進むことを想定しました。

当然ながら、△を繰り返して行けば、そこそこ疲れます。
後ろから眺めていても、下手だと伝わってきます。

良い足順として、2ライン用意しました。
◎が2つ、○が1つのラインです。

上のラインは、その場その場でベストな足位置を選べば、その動きになるタイプ。
戦略は弱いが、身体センサーは優れている、という本能登り全開の人は、自然とそうなるでしょう。

下のラインは、1手目だけ○で我慢すれば、そこから天国というタイプ。
こちらは、戦略ありきのムーヴです。
<図3>

図3は、自分にとって難しいルートです。
1手目からして、成功する足位置が1つしかありません。
(×は、突破が出来ない。)

2手目以降は、出来る足位置が複数ありますが、どうやっても△をこなさねばならず、完全に楽々と登ることは不可能です。

これが、7手のボルダーならともかく、手数が増えてくると響いて来るという話。

どうにか、自分にとって(※)マシな楽さのムーヴを発見せよ!
というゲームなんだ、と私は考えています。。

※体格、得手不得手によって、楽な足位置は異なります。

このゲームに対して、おおむね2つの遊び方があると思います。

各パートで迷いながら、なるべく効率的な道順を探して完登を目指す。
オンサイトトライなどが、典型です。

自分にとって最適順路を記憶して、それを完全にリピートすることによって完登を目指す。
10トライ以上掛かるようなレッドポイントトライなどが、典型です。

数トライで完登するような場合、一番迷いそうな要点だけ記憶する、などの戦略も有効です。
<図4>

図4は、自分にとって非常に難しい一手です。
ボルダリングで想像すると、分かりやすいでしょう。
3種類の足位置を試しましたが、どれも出来ませんでした。

全部×ですが、どうにか練習することで△に出来る足位置が無いかを考えてみます。
3種類全てを10回ずつ試すのではなく、一番可能性がありそうなものを集中力マックスで10回練習してみる方が、突破できることが多いだろうというイメージです。
(ただし、予想ハズレを考えて、排除した選択肢を再考することも多い。)

ちなみに、左図はどうやって突破したかが次の一手にも影響するタイプ、右図は影響しないタイプ(その一手さえ突破できれば、修正可能)。
左図だと、3種類のどれかによって次の一手の有利さにも影響するので、考慮すべきことが多くて、頭がパンクしそうになります。

さてさて、伝わったでしょうか。
もともと意識している人には当たり前、本能のままに登っている人にはナンノコッチャ、という文章になってしまったかもしれません。

また、考えてみます。