2016年1月18日月曜日

プロテクション優先の思考

1月17日(日)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
男性YDさん、男性TNさん、女性HKさん、復習参加の女性KIさん。
本日、ペアを組んでもらった女性2人。

リードする際の先読みに、思考の差が現れました。
HKさんは、ムーヴ優先の先読み。

「あの辺は、易しそうだから、ランナウトに耐えられる。」
「あの辺は、ヤバそうだから、カム決めとかないと。」
という読みで登ります。

核心部以外は、ある程度のランナウトも辞さない構えです。
カムの数も最小限に近く、クライミングスピードも初心者とは思えない速さです。

ただ、今のレベルだと読みを外すことも多いので、不意のランナウトが多くなってしまうため、ドキドキ感満載です。
一方で、KIさんはプロテクション優先。

「今のうちにカム取っておかないと、一歩上がってから行き詰ったら、結構落ちて怖いし・・・。」
という感じで、核心部では常にカムが腰より上にあることで安心感を得たいタイプ。

(樹氷という5m弱のルートのオンサイトトライのために、10個のカムを持つくらい怖がり。)

ときどき、覚悟を決めてカムが足元になるまで突っ込むことはありますが、基本は長時間レストで粘りまくり。

ただ、これはこれで持久力と時間を要するという弱点があります。
2人で岩場に行ったこともあるそうですが、難しいルートを登れるのはHKさんだそうです。
ただ、様々なルートに対して、とりあえずリードトライしてみることが出来るのはKIさんだそうです。

興味深いのは、登りそのものはKIさんの方が慎重派。
トライするルート選びは、HKさんの方が厳選派。

つまり、HKさんは登りが攻撃的なので、リードする際にメンタルが疲れやすいのでしょう。
と、ここまでは分析。

ただ、私自身も本気トライ中は、どちらの思考回路もミックスして登ることになります。
ですから、2人のどちらが優れているという話には、ならないと思います。

好みも含めて、私のオススメは以下。
プロテクション優先型の人が、徐々にムーヴの先読みをすることでランナウトに耐えられるようになるのが、見ていて安心感のある成長。


具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ
・ジャミングの方向を変えずに引き付ける練習
・地上でのカムセット練習
・トップロープでのムーヴ練習(TNさん、YDさん)
・疑似リード(YDさん)
・リードで落ちる練習(HKさん、KIさん、TNさん)
・実践本気トライ
HKさん:純(5.8) オンサイト、オバステ正宗(5.8) オンサイト
KIさん:樹氷(5.8) オンサイト、オバステ正宗(5.8) フラッシュ
TNさん:鬼ころし(5.7) オンサイト

HKさんも、純ではムーヴ優先っぽかった思考が、オバステではプロテクション優先に見えました。
私は今の段階では進歩と捉えますが、本人的にはいかがでしょう?

本日で、HKさんはクラックリード講習を卒業といたしました。
そろそろ、自力でクラックに登ってほしい時期です。

また、勉強したい内容に合わせて、来ていただければ幸いです。