2011年5月21日土曜日

マルチピッチでのフリークライミング










5月20日(金)、21日(土)は三ツ峠にてマルチピッチ講習。
今回は、新潟のKさん。

Kさんは、小川山の"セレクション(5.8、6ピッチ)"というルートに、行ってみたいとのこと。
しかし、そのルート、お連れするにも今のKさんでは厳しいので、「まずは三ツ峠でクラックマルチの特訓!」とい運びです。

クライミングの完登には、色々なスタイルがあります。
リードで一回も落ちない"オンサイト(初見)"という最高のスタイルから、誰かに連れて行ってもらう"フォロー"というスタイルまで。

Kさんの考えでは、そのルートに、まずは"フォロー"で行きたいとのこと。
ただし、ロープにはぶら下がらずに自力で(フリーで)、登りたいとの考えです。

ではでは、三ツ峠で色々なルートを、フォローでフリーで登っていただきました。
今回は、そこに拘るということで、一回でもスリングを掴んでしまったルートは、再トライしてみたりもしました。

マルチピッチをフリーに拘って登るというのは、なかなか緊張感があって楽しいですね。
長いルートでは、1回のミスも許されません!

具体的な講習内容
初日:
・一般ルートの弱点ライン(トップアウトして山頂へ)(4級、4ピッチ)
・中央カンテ(4級+、3ピッチ)
※痛恨のA0をしてしまう(実力的には行けるハズなのに?)

・中央カンテ(もう一度最初から登り、完登!)

取り付き周辺での講習
・ビレイポイントの作り方
・ハーケンの打ち方










2日目:
・草溝、第1クラック、NO.20クラック(4級+、4ピッチ)
ついでに、1ピッチだけ下降して、権兵衛チムニー(4級)も登る(トップアウトして、再び山頂へ)

・トップロープにて、草溝直上(5.9、クラック)にチャレンジ!(なんと、ギリギリ完登!)

取り付き周辺での講習
・ビレイポイントの作り方の続き(実践練習)










ちなみに、三ツ峠での講習は、下降とトップロープなどの支点以外、全て残置無視で行うことにしています。

今回は、ミッチリ教えるというよりも、「とにかく、カムとジャミングに慣れてください!」という実践練習。
ただ、草溝直上(5.9)が登れたならば、まずは大きな成果じゃないでしょうか。

セレクションのフォロー&オールフリーの背中も見えてきました。










(注)"セレクション"は、スポーツルート(ボルト)とクラックの両方をミックスした、フリークライミングのマルチピッチです。
小川山の代表ルートの1つ。
クラックの5.8のピッチ、スラブの5.8のピッチ、で挫折する人が多いことでも有名。