2014年9月1日月曜日

マルチピッチリード講習と読図講習

8月29日(金)は、自分のクライミングにてミズガキ。
今は大阪勤務のHさん、甲府在住のユッキーさんと。
<本日は、トポは無いけれど、登られていると噂の岩塔へ>

最近、マルチピッチリード講習は、読図講習とそっくりだと感じています。
<1P目は、体感5.10aくらいの凹角>

具体的には

①自分でラインを考えて、ダメだった場合のことも考えて登る(下降する)こと

②パートナーとの、コミュニケーションが重要なこと
<元気なユッキーさん>

読図講習では、登山道だけじゃあ、結局はチェックポイント探ししかしません。

なので、道に迷わない力を養うためには、登山道の無い尾根や沢に入ります。
で、「さぁ、登って(下って)ごらんなさい。」という形式。

だけれど、初心者だけで登山道を外れるのは、あまりにリスキーなので、講師が黒子になっております。

これは、講習会に限らず、大学のワンゲルなんかでも広く行われているようです。
<2P目は、穴抜け>

で、ある程度の読図技術のある人からすると、

「本当は、登山道だけを歩くハイカーにも、読図技術は必須にして欲しい。」

と感じます。

だって、最低限の読図ができれば、登山道での道迷い遭難は、ほとんど回避できますから。
<3P目は、綺麗なオフィズスが出てきて、感動>

とはいえ、現実には登山道ハイカーで読図が出来ない人は、本当に多いです。
いや、むしろ読めない人の方が多い印象です。

バリエーションを歩く人ですら、何人かに1人は、相当に怪しいように感じています・・・。
<ワンポイントだけ、よろめき(5.10a)ぐらいありそう>

理想論としては、

「道迷い遭難を減らすためにも、本当は読図が出来てから登山道を歩いて欲しいぐらいだ。」
<ミズガキを、「ドMの聖地」と名付けたHさん>

当塾のマルチピッチリード講習は、それのクライミング版です。

結局のところ、自分でルートを考えざるを得ない状況に追い込むのが、一番分かりやすいのです。

で、それを講師が黒子として見守るというスタイル。
<トップアウト!>

残置無視・トポ無視というと、強烈な言葉です。

それも、登山道の無い尾根を歩かないと本当の読図が出来ないのと同じだと思うんですよ。

だから、本当は全てのクライマーに、その能力を身につけてからバリエーションや沢登りにチャレンジして欲しいと、私は思っているのです。
<下降は、霧雨の中>

講習を受けた後、「実際には、残置もあれば使っちゃいますけどね。」
というのは、

読図講習の後に、「実際には、登山道しか歩かないと思うんだけど。」
というのと、似ていますね。

せっかく技術を身に付けたのに勿体ないような気もするし、個人の趣味の問題という部分も(笑)。
<岩も濡れた中、3ピッチだけとは言え、よく登った方かな>

大変な講習だと思いますが、皆さん本当に頑張ってくださっています。

この翌日も、小川山でそれだったのです。
今回の苦労の顛末は、また明日にでも。