2018年12月11日火曜日

わずかに追い込まれるべし

12月9日(日)は、岩場リード講習にて、湯河原。
男性NMさん、1年ぶりの女性HNさん、復習参加の女性ARさん。
本日起こった2つの出来事。
類似性があるように思えてなりません。
1つは、終了点作業において。

綺麗なアンカー2本がチェーンで繋がれたものがあり、隣にサビたボルト&薄いハンガーという組み合わせのアンカーが2本(2本は連結されていない)ありました。
おそらく、後者が昔に設置されたもので、老朽化か安全基準の時代的な変化で、前者を設置したものと思われます。

ここで、ヌンチャクを残置してロワーダウンして降りる、という流れを私が指示。
すると、NMさんが後者のサビたボルト2本にヌンチャクを掛けて、ロワーダウンしてしまったのでした。
しかも、その1時間前にアンカーの種類などを講習した直後だったのに・・・。

地上で考えた通りに出来ないものだ、ということが身に染みたようです。
ARさんからは「終了点では1人だし、早く降りたい気持ちにもなる。」などの自分の経験談が示唆されました。
<効かせ上手>

今度は、ARさんのフック船長(5.10a)。

ギリギリボルトが届く場面で、クリップ態勢が作れず。
「もう一歩上がれば安定してクリップできそう。」という見込みで、勝負の立ち込み。

しかし、バランスを崩してフォールとなりました。
それでもグランドフォールもしないし、身体をぶつけるテラスも無いので、ランナウトしているので怖いけれど実際は大丈夫な場面のはずでした。

が、立ち込みでロープが足首の裏側に入ってしまい、フォールで反転。
大きなことにはなりませんでしたが、ヒヤリハットに衝撃が大きかったようです。
ただ、これも「ロープを足に絡ませてはいけない。」とは、百も承知のはず。

「(易しいセクションでは、)ロープが足首裏に入ったら、ビレイヤーが注意してくれて、それから直せば間に合うことが多かった。」
という可能性もありそうです。

今回で、「常に、ロープと足の関係に敏感である。」必要性を痛感したようでした。
もう1点、クリップ直前で早く安心したくなる心理を、再確認。
こういうのは、多分どんなに頭が良くっても、やらなきゃ分からないと思います。

前週の講習生が言っていたことが、思い出されました。
「余裕があり過ぎても、周りがよく見えちゃうから失敗しにくくて。余裕ゼロでは判断なんて出来ない。」
実践本気トライ
ARさん:フック船長(5.10a) 上述の通り
NMさん:インチキするな(5.8) オンサイト
HNさん:シルクロード(5.7) オンサイト