富士山の吉田ルートは、混んだ日には数千〜1万の人間が山頂に登ります。特に注目すべきは、そのほとんどが(吉田口の)山頂御来光を目指している点。
そんな人数が、狭い登山道(1人しか通れない箇所から、3列通行可能箇所まで様々)を、全く同じ時間の山頂到着を夜間に目指すのですから、渋滞は仕方ありません。
トイレ休憩場所は大混雑し、出発が少しでも遅れれば、100人や200人にも抜かれます。そして、それだけで御来光に間に合わなかったりするのです。
3連休、富士山は1年で有数の混雑日。お客様にも、「1団体抜くごとに、10分御来光に近づくと思って下さい!」とアナウンスして、半ば団体競技の様相!
睡眠時間もゼロに近いながら、激しい競争に勝ち抜いたツアーは、余裕を持って山頂に辿り着きます。すると、全員が一斉に下山開始する下山道渋滞のトップに立って、余裕で下山できます。
本当に激しい戦いで、ガイド仲間では、登山ではなく御祭りと考えられています。実際、ヘッドライトの行列が、何だか神輿の行列みたいに美しかったり・・・。
空いている富士登山か、御祭りか、どちらを選ぶかはあなた次第です。
是非とも普通の山登りを好きになって欲しいものですが、御祭りも一生に一見の価値はありますね。