2014年3月29日土曜日

才能、という言葉への疑い

3月28日(金)は、クラックリード講習にて城ヶ崎。
男性SRさん、女性IMさん、女性TDさんの3名。
<海坊主という自称ながら、岩坊主と呼んだ講習生が居たような>

この1年ほど、教えれば教えるほどに、才能というものの存在が疑わしく思えて来ました。

頭の良さ、運動神経、根性、体力。
<本日は、貸し切り>

何か習得するには、過去の経験が影響するのは、一般論だと思います。

例えば・・・

僕が、スポーツ経験がなくてムーヴ習得に苦労した反面、将棋経験が活きて戦略は得意になったのも、その一種。
<カムセットの検討中>

ただ、全く似ていないスポーツ経験だと、最初は下手です。
例えば、野球部の大学生は、最初はクライミングが上手い訳ではないでしょう。

でも、その人は結構なスピードで上達します。

これは、身体能力、運動神経、筋力などで語られることが多いです。

しかし、
常に一歩上から沢山の初心者を見てきて、もっと重要な点があるように思えて来ました。
例えば、

①反復練習
「コレだ!」
というコツを発見したときの、意識が半端じゃない。

②本気トライ
集中力が、初心者レベルじゃない。

③トレーニング
負荷、レスト、などのパワーを上げる原則が分かっている。

などなど、練習経験や試合経験が、そのまま活きている感じです。
これって、スゴイ根性みたいに見えます。

たしかに、根性は出してるんだけど(笑)、半分は成功体験だと思います。


つまり、ちょっと面倒な練習でも、成果が出たことが何度もあるから、

「やっといた方が良いとは、分かってるんだけどなぁ。」
から

「是非やろう!」
に変わるんだと。
<だいぶ安定したムーヴが出せるようになった、IMさん>

究極を言えば、

根性ってもの自体が、根性出して報われた経験値に依存しているでしょう?
<初リード前の緊張で、なぜかメチャクチャにやけるTDさん>

そう思う切っ掛けは、色々です。

「私、反復練習が好きになったんです。」

と語るTDさんを見て、今日もそう思ったのでした。
<完登!>

得意なものは、経験が上手く活かせている。
苦手なものは、上達の切っ掛けが掴めていないので、経験が“体験しただけ”に終わっている。

で、その切っ掛けは、あるとき気付くことが多い。

と考えると、ポジティブになれる気がします。
<スポットしようとしている?>

「才能、が存在しない。」
とは思いませんよ。

「才能が締める比率は、皆さんが思ったより少ないようですよ。」
という印象を、私の目線で話したぐらいです。
<最終トライは、クラック内部が暗いために、ヘッデンにて>

具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ
・引き付けのコツ
・フットジャム(TDさん)
・地上でのカムセット練習
・ネコ足などの、基礎ムーヴ練習
・疑似リード(TDさん)
・カムで落ちる練習(SRさん、IMさん)
・実践リード
SRさん、IMさん:純(5.8)をR.P.
TDさん:無名のクラック左(5.4)を、初リード