4月30日(土)は、三ツ峠にてマルチピッチ講習。
今回は、常連女性のTZさん、ジムでリード講習済みのSTさんの2名。
三ツ峠は、山でのクライミングの練習場です。
山でのクライミングとは、
・本格的なアルパインクライミング
・登山道からはみ出した岩尾根などバリエーションルート
・沢登り
など。
つまりは、登山道をはみ出してロープを使って登るような登山全般です。
こういった登山ルートでは、昔の人が残した支点(残置支点)が数多くあります。
残した理由は、単純に回収忘れであったり、回収不能であったり、最初から意図的に残したものであったり。
こういったルートでは、「敢えて残置支点を使わずに登る(残置無視)」という試みが昔から行われています。
残置無視!というセンセーショナルな言葉で注目を集めたのは、最近のことかと思いますが。
それは単なる練習ではなく、それが登山道をはみ出して登る人間が「自力で登った感」を味わえる方法だからです。
フリークライミングは、ロープにぶら下がらずに登りきるのを課すことで、より面白いものとなりました。
山でのクライミングも、自力で登った感を課すことによって、もっと面白いものになります。
「素のままの山を登る小さな冒険!」といって差し支えないと思いますよ。
百聞は一見に如かず。とりあえず、やってみましょう!
本音を言えば・・・
「あるものを使わない」というのは敷居が高くなりがちです。
山の残置をもっと減らしてしまえば、どんな易しいバリエーションも冒険の舞台になると思うのですがね。
ちなみに、夏壁の場合、カム・ナッツ・ハーケンが支点として使えます。
具体的な講習内容
・テーピングの仕方
・ハンドジャムの方法
・カムの決め方
・残置無視で、三ツ峠山頂へ(実践マルチピッチ!講師が全てリード)
・ビレイ点の作り方(流動分散、固定分散、独立分散)
・ハーケンの打ち方
・再び実践マルチピッチで山頂へ(別ラインから)
・インクノットの効率的な作り方
・懸垂下降のバックアップの取り方(地面で、形のみ)
アルパインクライミングを目指すTZさん、いよいよ目標に近付いてきました!
STさんは、スポーツクライミングのリードもまだの状況ですが、俄然モチベーションが上がったようです。