2013年6月6日木曜日

マルチピッチリード講習、卒業

5月25日(土)、26日(日)は、三ツ峠にてマルチピッチリード講習。

先日、同内容の講習を卒業し、補習的な男性NMさん。
加えて、常連男性HYさんの2名。
クラック講習以来、すっかり流行りとなった卒業。

講習生にとっては、分かり易い目標なので、かなり励みになるようです。
以前にも書きましたが、クライミング講習のそれぞれの卒業。

例えば、ジムのリード講習

・リードの危険性、ビレイの動き方、失敗例を理解している

(素晴らしいビレイが出来るとか、事故を起こさないという意味ではない。)
岩場リード講習でも

・落ちてはいけない場面と、頑張るべき場面の区別
・ボルトの種類
・終了点の仕組み
・結び替え、懸垂などの手順と、主な事故例

などが理解できていることです。

くどいんですが、「もう安全です」という意味ではありません。

「あとは、自分で練習しても、理屈は分かりますよね?」
という意味。
もっとハッキリ言っちゃうと、

基本的な理屈は分かって、自分が如何にそれに不慣れな初級者であるか自覚したら、卒業。


それ以前の段階だと

・危なっかしい失敗に、本人が気付いていないので、講師が注意する必要アリ
・複雑なことを課題にすると、たぶん失敗するから、講師側で課題を選ぶ必要アリ
リード、ビレイ、支点、ロープワーク、段取り、・・・

大体のことに、頭が整理されてきて、本人の反省点が的を得てきたら卒業です。

あとは、数をこなせば、慣れて来るでしょう。
本日で、HYさんもマルチピッチリード講習を卒業です。

思ったより安全管理の飲み込みが早く、こういう戦術面は得意なんでしょうか?

これで、ONさん、NMさんに続き、3人目の卒業です。
ジムのリード講習から始めて、ここまで来た人は、まだ少ないですね。

<初日は、1本だけ完登>

<逆光>

<三ツ峠には珍しい、傾斜の強いハンドクラック>

<5.8~5.9くらいはありそうな、ハング越えをラインに選ぶNMさん>

<「有り得ないっすよー!」という表情でフォローするHYさん>
具体的な練習内容
初日:
・ビレイ点の作り方(複数支点)
・ハーケンの打ち方
・メインロープを使ったピナクルでのビレイ点
・実践マルチピッチリード(1本を完登)
・2日目のルートを、夕方のうちに決めておく

2日目
・実践マルチピッチリード(2本を完登)

特に、2本目は2人にとっては高難度なライン取り。
落ちるか落ちないか、五分五分に近いムーヴもあり。

私から見ても
「NMさん、よくやるなぁ」
という突っ込みでした。

マルチピッチは、プロテクションが取れても、やっぱり恐いですからね。