2016年4月23日土曜日

意味ある反省を心掛ける、リターンズ

4月20日(水)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性ONさん、女性IUさん、復習参加の女性ARさん、復習参加の男性NSさん。
<ジャミング練習>

ルートが登れなかった際に、色々と思うところはあるでしょう。
そして、それをパートナーに、ついつい話してしまうものです。

その感情、少し整理してみませんか?
<ボルダー練習>

①登れなかった理由(難しさ解説編)

「あそこが悪くって!」
「足が細かくって!」
「プロテクションが難しくって!」
「ちょっとランナウトしているのが怖くって!」
などなど。
<ポカポカ陽気>

②登れなかった理由(反省編)

「あのホールド、こう持てば良かったかな。」
「もっと、右から行けば良かったかなぁ。」
「プロテクション、ミスったかな。」
「判断が遅すぎて、疲れちゃったかな。」
などなど。
<カムセット練習>

③自己否定

「クライミングに向いてないのかな。」
「もう辞めた方が良いのかな。」
「修業が足りません。」
などなど。
<デゲンナー>

④自己否定を避けるための方便探し

「このルートで5.8なんて、辛いよー。」
「ボルト間隔、遠すぎて良くない。」
「このルート、なんか変なムーヴじゃない?」
「クラックなんか登れなくっても、山は登れるよ。」
などなど。
<大和屋>

この中で、もっとも価値があるのは②ですよね。

ただ、正直に告白すれば、私も①、③、④を全部言いますよ。
「生産性のない会話だけど、聞いてもらうと気が楽になるかな。」
という気持ちもあります。
<フォーサイト>

ちなみに、なんですが。

③ばっかり言っているようだと、クライミングを続けるのがツラくなります。
④ばっかり言っているようだと、周りから「言い訳野郎」のレッテルを貼られます。
<無名フィンガー>

①は、言い方によるんですかねー。
愚痴みたいに話されると、聞いている方も面倒になります。

ジムの常連さんなんかは、
「あれ、悪い!!!」
と満面の笑みだったりします。

全く出来そうもない課題だと、つまらないけれど、なんとかなりそうな悪さってのは魅力的なのです。
①を喋っているんだけど、②を思うクライマー心理ってところ?
<ハンドジャムが初めて効いて、ニヤリとするIUさん>

登れない課題を楽しげに語れることは、クライマーとしての精神性に一歩近づくことなのかもしれませんね。


具体的な講習内容
・ハンドジャム練習(馴染ませる、膨らませる力は最小限に、など)
・方向を変えないように引き付ける練習
・フィンガージャム練習
・足の移動(ダイナミックかスタティックか)
・上体を起こした姿勢、懐を開いた姿勢(腰を入れるか否か)
・地上でのカムセット練習
・リードで落ちる練習(ARさん、NSさん、ONさん)
・トップロープでの練習(IUさん)
・実践本気トライ
ARさん:フォーサイト(5.10a/b) ハングドッグ練習。無事ムーヴ解決して、トップアウト。
NSさん:無名フィンガー(5.9?) テンション数回。判断ミスしなければ、オンサイト出来てたっぽいので、惜しまれます。
ONさん:草餅(5.8) 敗退。オンサイトトライにて、ライン、ムーヴ、カム戦略の全てに迷うこと多数。判断することが多いので、ムーヴ能力以上にそれが試されたように見えました。