9月29日(木)は、小川山にてクライミング研修の講師に行ってきました。
なんの研修かというと、富士山ガイド仲間であるFYG(フジヤマガイズ)というガイド会社のものです。
もっと言えば、このFYGという組織自体が、僕が所属する富士山ガイド組織の先輩数名が立ち上げたグループです。
彼らの活動として、
・夏の富士登山の個人ガイド
(ツアーガイドが20人以上を請負うのに対して、1~数名の個人グループをキメ細かくガイドする。外国人ツアーなどにも英語の出来るガイドが対応。)
・春など、雪のある時期の富士登山ガイド
・冬のバックカントリースキーガイド
・FEW(女性ガイドによる、女子登山ツアーガイド)
・カナダのWFA(野外救急法)の招致と、代理店的な仕事
・夏の富士登山シーズン最盛期における、5合目での雨具、ヘッドライトのレンタル業
などがあります。
そんな彼ら、クライミングは専門外。
中には、プライベートではクライマーというガイドもおりますが。
他のガイドも、自分のチャレンジの幅を広げるためにも、単なる夏山縦走だけでなくクライミングも挑戦中とのこと。
実際、クライミングは常にリスク管理を考えるので、ガイドの練習には良いでしょうね。
それに、登山道をガイドするのにも、ロープワークの心得を学ぼうとするのも良いことです。
個人的には、クラックなんかもやって、登山とクライミングに共通する楽しみ方まで体感してもらえれば嬉しいところです。
さて、今回の研修は、以下のような方式にしてみました。
クライミング経験者3人には、彼らだけでパーティを組んでもらい、初級マルチピッチを先行してオンサイトトライ。
僕が、クライミング初心者2人をガイディングして、同じ初級マルチピッチを後続。
選んだルートは、先週末にお気に入りルートに加わった“大貧民ルート”!
初心者2名には、登りながら色々なシステムの説明。
別パーティの経験者3名には、ルート終了後に「こうやるともっと楽」などのアドバイスを色々。
研修という意識も大切ですが、まずクライミング好きにならないとマルチピッチのリードに辿り着きませんからね。
いかに物分りの良いガイドと言えども、そこは講習生の方々と同じ。
しかし、そんな懸念を吹き飛ばすように、全員でクライミング研修を楽しむことが出来ました。
今度は、僕が野外救急法なんかを教えてもらうつもりです。
またよろしくお願いします。