2012年10月9日火曜日

小川山の大貧民ルートで、ルートファインディング

10月6日(土)、7日(日)は、常連女性TZさんのマルチピッチリード講習。
初日は、小川山にて。
最近、小川山で講習する際は、なるべくお客様に前を歩いていただくことにしております。

なぜなら、小川山の岩探しは難しいから。
ただ、キャンプ場で、「あの岩が目印で・・・」、「ルート集の何ページを参考にしながら・・・」なんていうヒントは出します。

普段は、人の後ろを歩くことが多いTZさん。
たまに前を歩いても、なかなか方向感覚が掴めません。
とりあえず、岩場に付いたら準備開始。

ここでも、ルートに関するヒントは少な目にします。
ただ、岩を登り始めてしまえばTZさんの得意分野!

昨冬に散々練習したビレイポイントの作り方も、まずまず。
5.7のクラックは、苦労しつつもオンサイト!
下の写真は、美しいピッチです。
が、実はルートを外れて別方向へと進んでおります。

ルートというのは、初登者が一番登りやすいところから頂上へとルートファインディングした結果です。

初登者よりルートファインディングを失敗すれば、より難しいラインへと。
初登者よりルートファインディングに成功すれば、呆気なすぎる頂上到着もあり得ます。

今回のように、残置物の無いルートでルートファインディングするというのは、そういうことです。
そういう意味で、この大貧民ルートは素晴らしいラインどり!
一番易しいラインで頂上を目指すのに、ハンドクラック、チムニー、スラブ、よりどりみどり!
なんとか難しいラインをリードしたTZさんですが、次のピッチは突破不可能にて懸垂下降。
大テラスで昼ご飯を食べ、仕切り直して続きを登ります。

このピッチも、順調にオンサイト!
ビレイ点選びも、かなり様になってきました。
講師側として最も心配だったスラブのピッチも、無事にリード!

いよいよ、最後のトンネルくぐり。
不安げなTZさん(笑)。
が、トンネルは2時間以上粘っても抜けられず。
諦めて、懸垂下降で敗退しました。
このルート、山深さこそ谷川や北岳に劣りますが、ルートファインディング、クライミング内容、高度感の全てにおいて、本番並みの難しさと言えます。

敗退こそしましたが、本当にナイスクライミングでした!
2日目は、雨にて湯川に移動。
ただ、案の定TZさんはボロボロに疲労しており、トップロープで1本登っただけで燃え尽きる状態。

諦めて、墜落率、道具の強度、カムセット練習、サムカムの練習、などを行いました。
これはこれで、次回に繋がる一歩でしょう。
具体的な講習内容
・上記の通り