2015年11月24日火曜日

人生色々、怖がり色々

11月22日(日)、23日(月)は、岩場リード講習にて天王岩。
1日目は、NSさん夫妻、女性TBさん&女性MDさん。

2日目は、微妙な予報につき希望者のみ決行。
女性SMさん、男性OMさん。(2人は、不参加)
単に、落ちるのが怖いという1点を取ってみても、本人のポイントは様々。

私が普段思っていることを、雑多に並べてみます。
<ボルトの種類>

①「リード中、ヌンチャクより上に上がると怖い。トップロープ状態なら、怖くない。」
初級者に、特に多いパターンです。

一瞬の浮遊感が怖い、という可能性大です。
<分散支点に関するディスカッション>

②「ヌンチャクが、膝下くらいまでなら怖くない。それ以上だと、怖い。」
経験は長いけど、あまり高グレードではないという人に、よく見るパターンかと思います。
かく言う私も、このタイプから脱しきれません。

フォールラインに何があるか意識する余裕がない、落ちる体勢作りに自信がない、といった可能性大。

「岩場だと、ジムより僅かなランナウトでも怖くなる。」
というのも、似たような例だと思います。
<NS奥様による、クラックジョイのオンサイトトライ>

③「リードなら、トップロープ状態ですら怖い。しかし、トップロープなら怖くない。」

冷静に考えれば、ちょっと不思議な感じ。
とはいえ、気持ちは推し量れるように思います。

講習時に、こういう人を見るに思うのは、リードだとパニック気味の心理だということです。
実質的にトップロープと同じ、ということで安心しきれないんでしょうね。
<ガンバ!>

④「トップロープでも、落ちるのは怖い。」

ムーヴLv.0だと、こういう人も多いです。
この段階も、色々と“つまづき”の可能性はあるんですが、8割以上の人は単純な慣れで通過できてしまうようです。
<笑顔が絶えない2人>

これらの大部分は、落ちる練習によって緩和されます。

最初は、トップロープ状態から始めて、段々と膝下くらいまで距離を伸ばしましょう。
<もうちょっと!>

他にも、
「リードだと、冷静な気持ちでいられない。」
という人も居ます。

このタイプの人は、レストが苦手なことが多いです。
例えば、本日もこんなことがありました。
<アプローチ(5.8)をR.P.>

2日目。
トップロープで登っている際に、ガバっぽいホールドに手が届きました。

すると、「やった!」とばかりに足を上げて行きます。
結果、自然と次のホールドを探す体勢に。

そして、狭すぎちゃって、レストしにくい体勢に(涙)。

で、次のホールドが悪ければ、そのまま進む。
次のホールドが良くても、そのまま進む。
<すあま好きなOMさん>

この件で興味深いのは、2人とも怖がりなのに、ガツガツ先を急いでいるように見えることです。
最近クラックリード講習を卒業したHMさんなんかは、以前は、まさにこのタイプ。

「レストすると、安全マージンとかムーヴを考える暇が取れるんで、心の平穏が保てますよ。」
という話。
<すあまを知らないSMさん>

一方で、私の初心者時代は、真逆の怖がりでした。

レストにレストを重ねて、ほぼ完璧にイメージが出来上がるまでは、怖すぎて進めなくなるという。
結果的に、ほとんどのオンサイトトライは、持久力勝負になります。

ただ、被っていると8割の精度でも進んだ方がパンプせずに済んだりします。
また、ボルダーっぽい核心だと、クライムダウン不可能なので、勝負できず。

安全上は良い感じなんだけど、スポーツっぽくないクライミングで駄目でした。
マルチ卒業生のWNさんなんかは、当時の私と似た感じです。
<疑似リード>

他に、もっと理性的に怖い場合もあります。

・ボルトの判断が出来なくて不安
・ヌンチャクが足元になると、ロープが足に絡みやすくて不安

こういうのは、怖がってないと本当に危険ですね。
良いセンサーしてると思うので、引き続き勉強してくださいませ。
<「すあま探しても、なかなか売ってないから、最近は“ういろう”で我慢してたんですよ。」>

他にも、
「落ちる練習は、そんなに怖くないけど、実践で落ちるのが怖い。」
という人も。

そして、逆パターンも居ます。
<リードで落ちる練習>

<OMさんによる、クラックジョイのオンサイトトライ>

己を知り、敵を知れば、百戦危うからず。

己:自分の怖がりポイント
敵:実際のリスク

を目指したいところです。

それでも、危険はゼロにならないことは、肝に銘じつつ。
<完登!帰りに、八王子滝山道の駅のすあまを、見事お買い上げ!>