11月7日(土)は、岩場リード講習にて、小川山。
女性WNさん、NSさん夫妻。
<暖かい>
「ロープが無くても、一度も死なずに岩の上まで登りきれた。」
ということで、完登とみなされます。
フォールだけでなく、テンション掛けても、ロープやボルトを掴んでも、「死にました。」という感じでアウトです。
これが、フリークライミングの“フリー”に相当する部分。
“フリーソロを、なるべく安全な範囲でゲーム化したもの”
と考えれば、シンプルですね。
<スラブ練習>
しかしながら、
・やっぱり岩は下から登りたい、という冒険的な考え方(グランドアップ)
・被った壁だと、トップロープしにくい
・トップロープだと、ついつい張り気味になって、完登かどうか判断しにくい
などの理由で、
“リードで登ってこそ完登”
というのが、クライミング界の相場になっております。
<笑顔が絶えない3人>
オンサイト、フラッシュ、レッドポイントが一般的です。
①オンサイト(O.S.)
初見ルートを、1トライ目で完登する
(他人の登りを見たり、事前情報やアドバイスなどの、ヒント無し)
②フラッシュ
1トライ目で完登する
(オンサイトと違って、ヒントあり)
③レッドポイント(R.P.)
2トライ目以降に、完登する
(「それ以前の全トライは、そのトライのためのリハーサルになっている」と捉えるのが一般的。計画的に、10トライ以上掛けることもある。)
<ヌンチャクの向きについて話す>
第1に、フリーソロごっこ、という意味からしても、あなたは死んでません(笑)。
個人的には、ジムより岩場、ショートルートよりマルチピッチ、となるに従って、一期一会の感が強いので、記録でなく記憶として喜びを感じられると思います。
第2に、ゲーム性という意味からしても、総合力が問われます。
オブザベーション技術、レスト技術、ムーヴの判断力、省エネ技術を総動員して、頭と身体をフル稼働です。
最後の最後、核心部を抜ける瞬間は、気合いも大切だったり。
見ている側も、スポーツらしい見応えがあります。
コンペに出たことはありませんが、オンサイト方式が主体なのも、分かりますね。
<落ちる練習>
「私、オンサイトとか拘らないんで。」
という人が相当数おります。
個人的には、強い違和感を感じつつも(笑)、
「まぁ、今の段階では、そうなのかもね。」
とも思っています。
私の場合、相当数の初心者のお話を聞く訳ですが、
「まだまだ、リード自体がおっかなビックリだから、ゲーム性を楽しむ余裕が無い。」
「オンサイトっていう記録は、私は要らない。」
っていう感覚がありそうだと、いつも思います。
リード自体の怖さを軽減するには、落ちる練習を含めて、リスク回避の自信を付けて行くことが大事です。
オンサイト記録は、競争でもしない限り、あまり重要ではないというのも分かります。
ただ、オンサイトトライ出来るくらいのルート(余裕でもなく、絶対ムリでもない)というのは、案外貴重なので、楽しみとしてトライして欲しいです。
最後になりましたが、スポーツ的にオンサイトトライが出来る能力は、山の練習としても大事だと思います。
レッドポイントって、リスクやムーヴを登りながら判断する要素が、ほとんど無いじゃないですか。
(とはいえ、レッドポイントも練習にはなります。)
「いますぐ、オンサイトを楽しめ!」
とは言いません。
「いずれ、オンサイトトライを頑張れるくらいに、ちょっとずつ余裕を身につけよう。」
という心構え。
これだけは、全講習生に持っていただきたいと、考えております。
<かわいい女(5.8)>
・スラブのムーヴ講習
・ヌンチャクの向き
・トップロープでの練習(NSさん夫妻)
・疑似リード(NSさん夫妻)
・リードで落ちる練習(WNさん)
・実践リードトライ
WNさん:かわいい女(5.8) 1テン。
テンションが入ったことよりも、目の前のホールドに引きづられて、大きくラインを外れてしまったことが反省点でしょうか。