2015年10月2日金曜日

恐怖は上達のスパイス

 9月30日(水)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性TDHさん、女性HSさん、復習受講の男性ITさんの3名。
<良い陽気>

トップロープよりもリードが重んじられる理由、挙げれば色々あると思います。

①下から登るという価値に拘っている
(グランドアップ的な考え方)

②戦略的に面白くなる
(カムセットのタイミング、墜落距離の計算、恐怖心と本当の危険との差を埋めて行く、など)

③登山の練習
山では、上からトップロープが垂れているということは、原則あり得ない
<ボルダー練習>

どれも、本当に大事だと思います。

ただ、ぶっきらぼうに言えば、
「リードは、怖いから良いんじゃない?」

とも言えます。
<少し難しいジャミングにトライしたがるITさん>

①怖いから、充実感もある。

②怖いから、危なくないように考える。

③怖いから、色々と慣れておかないとダメ。
<デゲンナーにて、落ちる練習>

だから、リード中心に練習しているクライマーの方が、同じグレードなら当然上手くなるでしょう。

だって、怖いから慎重にやりますよ。
<フォーサイト(5.10a/b)>

ちなみに、個人的な印象なんですが。

例えば、垂壁でボルト7本目というシチュエーション。

「ランナウトしてないし、本当は安全だと思うんだけど、高度感やら何やらで怖い!」
という初心者的な心理も、クライマーにとっては良い影響を与えている気がします。

だって、自分が考えうる最大限で慎重にムーヴしますよね?

将来的には、怖くなくなっていくシチュエーションだと思いますが、本人なりに成長できる瞬間かなーと思っています。
<夕方に、デゲンナー(5.8)にトライ!>


岩場リード講習やクラックリード講習で、ロープを付けずにボルダー練習してもらうのも、ある程度の恐怖で緊張感を持ってもらおうという意図もあります。

慎重かつ丁寧なクライマー、ってのはグレードと同じくらいの生涯目標になりえると思いますよ。
ものすごく、成長を測りにくいんですが(笑)。
<ビレイも緊張>


具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ
・ジャミングの方向を維持する引き付け
・テーピングの方法
・ハンドジャムのボルダー練習
・地上でのカムセット練習
・トップロープ練習(HSさん、TDHさん)
・疑似リード(HSさん)
・落ちる練習(ITさん)
・実践リードトライ
HSさん:デゲンナー(5.8)をR.P.
ITさん:フォーサイト(5.10a/b)を、テンション掛けつつトップアウト
<完登!>

<回収便で、トレーニング>

<暗くなりました>