2015年10月15日木曜日

1人では登れなかった1本

10月15日(水)は、自分のクライミングでミズガキ。
長門さんと。
<朝の駐車場には、霜>

先日、メタメタに敗退したクラックを登って来ました。
(オープンプロジェクトっぽくなっていたので、初登かどうかは不明)

人気の少ない場所で登ったりしていると、しょぼいクラックは相当数の初登をしているような気がします(笑)。
が、本格的な掃除はしないので、価値ある初登なんてしたこと無い気がします。

珍しく、R.P.トライとして満足できる1本でした。
<ルーフの下>

内容的には、5mくらいのルーフ~どっ被りワイドです。

ただ、形状的に色々あって、いわゆるルーフムーヴはしませんでした。
むしろ、フェースとワイドのミックス。

ワイドグレードの感覚からすると、通算2便ということを考慮して、5.10dかな。

※摩天楼(5.11a)には、全く歯が立たなかった。
秋一番のチムニーセクション(5.10c)、陽のあたる場所(蛇岩の近く、5.10c)はオンサイト出来た。
5.10bは、苦労しつつオンサイトするパターンが多い。
そもそも、5.10bくらいまでは薄かぶりしか出てこないので、5.10後半は確実だと思う。
<核心に突入>

これは、まりさんが開拓していたもので、
「掃除したけど、肩痛くてトライ出来ないから、誰かやってよー。」

という何とも棚ボタな話から始まります。
<ギアラックを垂れ下げてみます>

そんな話を聞いてから、早半年?

つい1ヶ月前に、S本の神様と行こうとしたら雨。

先々週、ついに行ったら、パートナーに2時間以上のビレイをさせてしまうというダメダメ記録を打ち立てたのでした。
(どっ被りなので、フォロー回収しか出来ない可能性が大きい。が、無理やりロワーダウン回収したので、大失敗に。)

このとき、回収にミスって背中を強打したり、カムを1つ回収し損ねたりと、泣きが入る1日。
<先々週、背中を叩きつけた岩が近くて怖い>

「カムも残置してしまってるし、登りに行かねば!」
ということで、久々に本気パートナー探し。

5.10後半以上というワイドをリード&フォローしてくれそうな友人が、5名くらいしか思い浮かびません。
長門さん、今井くん、神、えのきどさん、てふてふるんるん、あとは思いつかず。

1度も一緒に登ったことは無い、超強い知り合いは、いきなり誘うのも何ですし。
すると、一緒に登ったことがある中ではワイド最強の長門大先生に、お付き合い頂けることに!

でも、このルートって、普通のショートルートみたいに地上からビレイ出来ないんです。

フィックスロープを登って、取り付きに到着。
まず、最初の10mくらいは簡単で、そこが懸案のルーフの付け根にあたります。
ビレイの都合などで、今回はそこでピッチを切って、ビレイポイントにしてもらいます。
<他にも、クラックは沢山>

さらに、核心のルーフを抜けてからも3mくらい垂壁があるのですが、ロープスタックしやすいので、またそこでもピッチを切ります。

つまり、たった25mのルートを3ピッチに分けて攻略するというタクティクス。
(面倒でスミマセン)
<偵察に余念がない先生>

もっと言えば、大先生にはフォローの際に、私が先々週残置したカムも回収して欲しい訳ですよ・・・。

ちなみに、大先生が回収しなかった場合、次は大先生にリードトライして頂いて、私がフォロー回収にチャレンジする心積もりです。
が、大先生が回収の体勢作りができないとなると、私ができる可能性はゼロに等しいような・・・。

※ルーフチムニーなので、テンション回収もエイド回収も困難。
<こちらは、入門的なダブルクラック>

ここまで面倒なお願いをすると、もはやダメ人間な気がして、悲しくなって来ます。

しかも、悪いことに長門先生が酷く風邪気味・・・。
昨夜は、ドタキャンメールを送るか迷ったそうな。
<意外と悪かったオフィズス>

結局、長門さんは私より遥かに登れるので、私がトライする程度のルートならビレイとフォローはどうにか大丈夫でしょうという甘えでゴーアップ。
(実際1日中、私よりクライミング、歩行、ロープワーク、パッキングの全てにおいて上手さは健在だった)

長門さんが、自分レベルのルートにトライするかどうかは、体調を見て判断という話になりました。
(結局、しなかった)
<頂上へ抜けるロケーションが素晴らしい(体感5.10a)>

そして、1本目のトライ。

「おや?ムーヴ分かっちゃえば、ってヤツか。」
という感じで、順調にR.P.。

前回、ハングドッグ時間が長くなって割愛したパートも、自宅イメトレ通りのムーヴが正解。
<クラック探しは、例によって探検>

長門さんは、順調に残置カムを回収。
さすがに、風邪気味では1テンション入っていましたが、私の前回のハングドッグとは比べるべくもない感じです。

「次で、登れますよね。」
という感じでしたが、長門さんはR.P.トライはしないことに。
という訳で、意外にも半日弱で地上に戻って来ました。

あとは、長門さんの体調の許す範囲で、5.10前半くらいのワイドをトライして回ったり、今後の偵察したり。
<これも、カッコイイ>

いやはや、今回のルートほど、色々な方のお世話になったR.P.はなかなか無いでしょう。
本当に、ありがとうございました。

場所柄、一般的にはならないかもしれませんが、思い出深い1本となりました。
具体的に登ったルート
・ルーフチムニー(体感5.10d)、ロープスタックやビレイ位置のため、3Pに分割してR.P.。通算2トライ。もし初登なら、ルート名付けます。

・ルート名不明(ダブルクラック、体感5.9) フォロー。2階のエリアへのアプローチに使用。
・ルート名不明(ハンド~オフィズス、体感5.10a) O.S.。見た目に騙されて、5.9以下のつもりでウッカリ取り付く。意外と悪くてビックリ。右往左往。

リアス式エリア
・コークスロット(チムニー~オフィズス、5.10b) O.S.。見た目にカッコイイので、オススメの1本。ただ、プロテクション状況から考えると、ワイドクラックのグレード更新には使わない方が良さそう。
<コークスロットを登る長門さん>

<コークスロットの全景>