2015年10月9日金曜日

甘効きでもクリップしたい!

10月8日(木)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性ONさんと男性NSさん、復習参加の女性HMさんと女性KIさん。
本気トライ中に、厳しい体勢でカムセットすることがあります。

セットしたものの
「バッチリでは無いな・・・」
と感じる場面を想像してみましょう。
気持ち的には、今すぐクリップして、トップロープ状態の安心感に浸りたいところ!

ところが、クリップ後にテンションして抜けると、トップロープ状態どころか手繰り落ちになってしまいます。
そういうリスクを考えると、色々な選択肢が頭を巡ります。

①クリップをもう少し我慢して、まずはカムを修正
(当然、それでもバチ効きにならないこともある。)

②今すぐクリップして、精神的に安心した状態で、もう一つカムを足す
(安全ではないカムにクリップされている時間は、リスクとして許容することにする)

③今すぐクリップして、そっとテンション
(静荷重でも、抜けることもあるので、その場合は手繰り落ちと同じ)

④今すぐカムを掴んで(A0)、他のカムを決めるなどの打開策を練る
(A0で抜けた場合、身体が反転して頭から落ちる可能性がある。ただし、クリップしていないので、手繰り落ちほどはロープが出ていない)

⑤諦めて、下のカムを信じてフォール
(易しければ、クライムダウンも可能)
ちなみに、③~⑤は完登を諦める前提で、どうやって安全にトライ中止するかという話です。
①と②は、カムを効かせた後に、トライ中止もトライ続行もできますね。
正直、私も全部やったことあります(笑)。
どれが正解って話ではなく、判断だと思います。
例えば
「バチ効きじゃないとは言え、テンションくらいなら抜けない。」
っていう自信がある状況。

「ブラインドでセットしたから、効いてるか全く分からない。」
っていう最悪の状況。

あとは、1個前のカムからのランナウト具合も、カムが抜けた場合のリスク計算に関わります。
もの凄くドキドキする場面ですが、選択肢が多くて迷う場面でもあります。

講習後に振り返って、もう少しこの話をすれば良かったかなと思いまして、ここに書いた次第です。
具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ
・ジャミングを引く方向を保つ意識
・地上でのカムセット練習
・リードで落ちる練習(HMさん、ONさん)
・トップロープ練習&疑似リード(NSさん)
・実践本気トライ
HMさん:フォーサイト(5.10a/b) テンション掛け掛けトップアウト(通算2便目)
KIさん:大和屋(5.7) 再登