2016年3月28日月曜日

足し算型、引き算型

3月25日(金)、26日(土)は、岩場リード講習にて、湯河原。

1日目は、女性WNさん、男性KBさん。
2日目は、NSさん夫妻、男性KYさん、復習参加の女性MMさん。
<リードに必要な安定感を探る>

1年くらい前に、ちょっと面白い文章を読みました。

初心者には、足し算型指導が有効。
上級者には、引き算型指導が有効。

といった内容です。
<終了点を見る>

足し算型は、
「今回は、これが出来るようになったね!」
というものです。

引き算型は、
「目標に行くには、これも出来るようにならなきゃね。」
というものです。
<アブラカダブラ>

「初心者に引き算型で教えると、あまりに厳しく感じるので、モチベーションが落ちる。」
といった趣旨。

当たり前なんですが、意識するとベターという内容ですね。
<後姿限定?>

岩場リード、クラックリード、マルチピッチリードの各段階でも、同じです。

私も熱くなると、
「いやいや、自立して岩場に行きたいんだったら、このぐらい覚えようって思わないとダメでしょ!!!」
と言いたくなります。

実際、言ってしまうことも多々あります。
それが原因で、講習に来なくなった人も何人もいるような気がします。

でも、
「“自立して、リード中心で岩場で登る”というイメージが、まだ湧いていないんだろう。」
と理解するべきなんでしょうね。
<だいぶサマになってます>

そういう人には、
「ムーヴが、落ち着いて来ましたね!」
「ボルトを見る意識が、付いて来ましたね!」
「終了点作業が、ちょっと分かって来ましたね。」

という講習日数を過ごすほか無い、と考えています。
<マゾおけさ(5.10b)>

同じことは、本人の受講意識にも表れます。

初期段階は、
「上手くなるためのヒントを得たい。」
「とりあえず、卒業って言われたい。」
という意識が先行します。

後半の段階になると、
「自分で行くなら、こういうことも覚えないと危なそうだ。」
という意識が先行します。
<2日目>

これは、講習生本人が持っていても良い意識でしょう。
例えば、今回の2日目に参加されたKYさんは、岩場リード講習は未卒業ながら翌日のクラックリードにも参加。
(自分で岩場に通っていて、すでにクラックリード講習の参加条件は満たしているのでギリギリセーフ。)

なんで、岩場リードに関しては、引き算型の思考になってきているように思います。
「あとは、これも知りたい!」

で、クラックは、足し算型から再スタートです。
「へー、ジャミングって、こんな感じか!」
<足し算型思考のお手本、NS奥様>

「自分は時間が掛かりそうだ。」
「先が見えない。」
と、モチベーションが落ちそうなとき。

是非とも、足し算型で考えてくださいませ。
具体的な講習内容
・ムーヴ練習
・ボルトの種類とボルト見学ツアー
・リードで落ちる練習
・実践リードトライ
1日目
WNさん:いんちきするな(5.8) オンサイト
     シルクロード(5.7) オンサイト
KBさん:アブラカダブラ(5.10a) 再登
     マゾおけさ(5.10b) オンサイトトライにて、1テン
<KYさんも、少しずつ落ち着いて来ました>

2日目
NS奥様:アブラカダブラ(5.10a) 再登
NS旦那様:アブラカダブラ(5.10a) フラッシュトライにて、無念のフォール 
KYさん:フック船長(5.10a) 再登
     アブラカダブラ(5.10a) 再登
MMさん:フック船長(5.10a) 再登
     ゼルダ(5.11a) テンション掛け掛けムーヴ解決
<アブラカダブラ&ゼルダ>

<こんな看板がありました>

感心しました。
怒る気持ち、強い非難したい気持ちをグッとこらえて、静かな呼びかけ。
なんだか、学校の生活指導っぽい。