2015年3月17日火曜日

アイスのグレード

3月15日(日)は、アイスクライミング講習にて、南沢小滝。
男性ONさん、女性SGさん、新規男性TMさん。
<数日前の予報に反して、晴れ>

アイスクライミングは、基本は垂直までの傾斜です。

オーバーハングは、滅多に無いです。
<並んだだけで、上手さの順位が付けられそう>

ですから、アイスクライミングの1つの目標は、垂直の滝をリードすることです。

で、この垂直っていうのを、英語でそのまま“バーチカル”。
(本当は、バーティカルの方が発音が近い?)

あるいは、“バーチカルアイス”なんて言います。
<だいぶサマになってます>

また、アイスクライミングのムーヴの都合上、傾斜70度くらいからは、フリークライミングの垂壁くらいに感じます。

ちょっとしたスタンスがあっても、ノーハンドレスト出来ない。
アックスを振るときに、身体を壁から離すので、重力を感じる。

なんで、70度~90度も、バーチカルと呼ぶ人も居ます。
90度そのものが、本当の意味でのバーチカルなんですが。
<ONさん、疑似リード>

また、アイスクライミングのグレードは、傾斜、長さ、氷質、に付きます。

単純に考えれば、

“完全に90度で、50mくらい長さがあって、氷質が相当硬い(or脆い)”

というのが、理論上の最高グレード。

これがⅥ級(6級)ってことかなー、と私も最初思っていました。
<TMさん、スクリュー回収>

ただ、私の経験上は

“90度~80度がミックスされて、40mくらいで、氷質そこそこ”

くらいでも、Ⅵ級とグレーディングされているようです。

たぶん、理想的に難しい氷が、自然界になかなか無いからじゃないでしょうか?
<SGさん、行きまーす>

で、南沢小滝はⅣ級(4級)、南沢大滝はⅣ級+(4級プラス)、なんて言われたり。

※その日の氷の中で、一番易しいラインを登った場合です。
<テムレスで、手蒸れず>

参考までに、私の主観に基づく査定。

南沢小滝
“80度だが顕著な凹角で傾斜を殺せることが多く、高さ10mくらいだが実質6mくらいで、氷質は穴だらけ(超人気エリアにつき)”

弱点でⅣ級、攻めるラインならⅣ+?
<初リードを達成!>

南沢大滝
“傾斜70度~80度で、高さ30mだが実質15m、氷質は穴だらけ”

弱点でⅣ+、攻めるラインならⅤ-~Ⅴ?
<TMさん、スクリュー回収を達成!>

摩利支天大滝
“傾斜80度~85度で浅い凹角で傾斜を幾分殺せることが多く、高さ15mで実質10m弱、寒いので氷質は硬めなことが多い”

弱点でⅤ-、攻めるラインならⅤ~Ⅴ+?

八ヶ岳最難などと書かれていたりするけれど、それは大袈裟すぎると感じます。
<さぁ、もう1本行くわよ>

もちろん、年によって状態も違いますし、その日の寒さだけでも氷質が変わります。

アイスクライミングそのものが、グレードを追うスポーツとは違うと思いますしね。
<攻めるラインをリードする、ONさん>

とはいえ、大体のグレード感覚があった方が、次にチャレンジするエリアの参考になります。

とりあえず、南沢小滝、大滝あたりは、バーチカルアイス入門じゃないでしょうかねー。
<スクリュー打ちましょう、そうしましょう>

ちなみに、最近“バーチカル”っていう言葉をあんまり聞かなくなったような・・・。

これだけ書いておいて何ですが、死語なのかも。

なんだか格好悪いけれど、便利な言葉だとは思うんですがねー。
<完登!>

ちなみに、先日マリさんに会ったときの会話。

私:
「~~の滝って、どのくらい傾斜ありました?何級くらいっすかね?」

マリさん:
「うーん、一番傾斜強いとこしか登ってないから、よく分かんない。」

私:
「あー、なるほど。」

上手い人は、グレードなんて関係ないんですね!