3月13日(火)は、自分の山行で北アルプス錫杖。
前回とパートナーは同じく、静岡のO石さん。
今シーズン2回目の錫杖。今回は、最初から左方カンテが目的です。
ここ数日の雪のせいか、壁は白い。
岩は温度変化しやすいので、新雪はすぐに溶けてしまいます。
壁が白いってことは、フワフワの雪が沢山乗っているということです。
さて、おなじみのラッセル。
今回も厳しいラッセルで、5時間かけてようやく壁まで辿り付きました。
壁のコンディションとは違いますが、アルパインクライミングのコンディションというときに、アプローチの労力も重要です。
さて、ここから具体的なクライミングのコンディション。
超マニアックに付き、ご注意を!
1P目。
雪壁を登ります。
溝状の地形を登るので、上からスノーシャワーが時々降ってきてちょっと大変。
そう、本日は雪です。
ただ、ここは簡単なので、問題ありません。
3P目。
前回、僕が素手になって2時間かけて突破したポイント。
が、今回は新雪でホールド、スタンスが隠され、掘り出しながらのクライミング。
ワンポイントの悪場だったり簡単ならば文句はありません。
しかし、ここでは微妙なバランスや、パンプに耐えながらホールドを掘り出す!
しかも、この日はホールドに乗った雪が微妙に締まっており、グローブでも素手でも、ホールドはツルツルと滑る有様!
アイゼン・アックスを岩に引っかけながら登るっきゃないんですが、これがまた雪に隠れた突起にアックスが引っ掛かるので、目で確認不可能・・・。
こんな状態で、バランシーなスラブと豪快なハング越え?
このピッチ、筋力的にもフリークライミングって感じなんですが・・・。
果敢に攻めたパートナーも、力尽きてフォール。
アックスの流れ止めも切れてしまいました。
幸い、アックスは紛失せず。
そして、気を取り直して突破!
4P目は、氷の張ったチムニー。
岩は温度変化が激しいので、日陰部分は氷が張ります。
この氷、ときとしてホールドを隠す厄介もの、ときとしてアックスやアイゼンの本領を発揮できる最高のホールドとなります。
このピッチは、状態が良かった方かな?
(下の写真は、4P目チムニーを抜けたところ)
5P目。
さらに氷の張ったチムニー。
左面には氷が張っており、右面の岩に背中を押しつけながら前進。
ただ、氷は薄いので、そおっと体重を預けます。
ちなみに、今回はクラックの中に氷が張り付いていることが多く、カムがツルツル滑って効かせにくい!
トライカム(凍ったクラックに効くカム)も持ってくれば良かった!
6P目。
チムニーから、クラック混じりのスラブ。
傾斜が寝ている分、またもホールドやクラック内部が新雪に覆われている。
本当は、僕がリード担当だったが、ギブアップして帰ろうとしたら、O石さんが果敢にチャレンジ!
しかし、クラックに雪が詰まっており、登りながらプロテクションの計算不可能。
「思い切って突っ込んでも、クラックにカムが効かなかったらどうしよう!」
という嘆きが聞こえてきます。
つまり、危険かもしれないので、進めません。
O石さんも、このピッチでまたも2フォール。
またもや、アックスの流れ止めが切れてしまいました。
アックスは、今度こそ無くしたかと思いましたが、なんとか引っ掛かってくれました。
そして、諦めてついに敗退。
今まで登ってきたのは、冬壁じゃなかったのか?
と思うくらいの、冬壁らしいコンディション。
写真だけ見る分には、これ以上なくカッコ良いんですけどね(笑)。
この日は、相当寒かったので、そういう意味でも厳しかったです。
行動記録
4:00 槍見温泉駐車場
9:00 左方カンテ取り付き
9:50 登攀開始
1P目:O石、40m(Ⅱ級、雪壁ときどき岩)
2P目:石田、20m(Ⅳ級、被り気味の凹角~スラブ)スリップフォールして、A0してしまう。
3P目:O石、30m(Ⅴ級、バランシーなスラブからハング越え)3mくらいフォールしつつも、根性突破
4P目:石田、30m(Ⅳ+、ベルグラのあるチムニー~嫌らしい雪壁)かなり苦戦
5P目:O石、55m(Ⅳ+、ベルグラのあるチムニー~嫌らしい雪壁)
6P目:O石(Ⅴ級、チムニー~クラック混じりのスラブ)2フォールして、ついに諦める
17:20 下降開始。
19:20 左方カンテ取り付き
21:00 槍見温泉駐車場
今回は、パートナーが強かったからここまで行けましたが、僕には全く歯が立ちませんでした。
突破力は、何が足りないのかよく分かりません。
地道に、アイゼン・アックスを岩に引っかけることに慣れていくしかないのでしょうか。
もしくは、基礎となるフリーを頑張るか?
装備面では、グローブやトライカムなどに反省点が見えてきました。
アルパインクライミングは、本当に難しいです。
行動記録
4:00 槍見温泉駐車場
9:00 左方カンテ取り付き
9:50 登攀開始
1P目:O石、40m(Ⅱ級、雪壁ときどき岩)
2P目:石田、20m(Ⅳ級、被り気味の凹角~スラブ)スリップフォールして、A0してしまう。
3P目:O石、30m(Ⅴ級、バランシーなスラブからハング越え)3mくらいフォールしつつも、根性突破
4P目:石田、30m(Ⅳ+、ベルグラのあるチムニー~嫌らしい雪壁)かなり苦戦
5P目:O石、55m(Ⅳ+、ベルグラのあるチムニー~嫌らしい雪壁)
6P目:O石(Ⅴ級、チムニー~クラック混じりのスラブ)2フォールして、ついに諦める
17:20 下降開始。
19:20 左方カンテ取り付き
21:00 槍見温泉駐車場
今回は、パートナーが強かったからここまで行けましたが、僕には全く歯が立ちませんでした。
突破力は、何が足りないのかよく分かりません。
地道に、アイゼン・アックスを岩に引っかけることに慣れていくしかないのでしょうか。
もしくは、基礎となるフリーを頑張るか?
装備面では、グローブやトライカムなどに反省点が見えてきました。
アルパインクライミングは、本当に難しいです。