5月10日(日)は、マルチピッチリード講習にて、またまた越沢。
女性MTさん、男性OGさんのペア。
<口調からして、穏やかな2人>
あとは、半年スパンくらいでジムリード、岩場リード、クラックリードと卒業していき、今回が初のマルチピッチリード講習です。
<準備中>
登山とは別口でクライミングを練習して、そこから岩場、マルチと興味の幅を広げているパターンです。
<マルチピッチリードの登竜門的ピッチ>
たとえば、本日の講習では1ピッチ目をリード&フォローして、懸垂下降する練習が主でした。
で、これが結構気に入った様子。
<懸垂下降>
という気持ちになったそうです。
つまり、自分が出来そうなことを、反復練習して自信を深めていく訳です。
<1本目で、だいぶ疲れました>
「今年中に、スーパーレインをオンサイトしたい!」
みたいな華やかな目標を立てて、それに必要な技術を逆算していくものがあります。
それはそれで、モチベーションが上がるのが有効だと思います。
また、成果が分かりやすいので、私自身も結構やりました。
<OGさんも、ちょっと失敗>
「もうすぐ出来るようになりそうなことを、ちょっとずつ練習して身につけてみる。」
って練習方法。
個人的には、講習生にはそういう練習方法をオススメしたいのです。
<だいぶ力が入ってます>
目標から逆算していく練習方法は、リスクやスタイルを妥協しやすいように思うのです。
<カウテールを作る>
「今年中に、スーパーレイン!」
という気持ちが優先すると、こんな傾向があります。
①ロープワークの手際が悪い状態で、チャレンジ。
→ 実際には長いルートなので焦ってしまい、判断ミスによるリスクが上がる。
②オンサイトの可能性が低すぎる状態で、チャレンジ。
→ もはや、スタイルはどうでも良くなってしまい、とりあえずトップアウトするのみ。
<夕方に、本気ピッチを1本トライ>
また、目標に向けて頑張ったことは有意義だとも思います。
でも、
「それで、本当に良いの!?」
「そのまま、一生マルチとかアルパインとか目指して行くの?」
って私は思います。
<疲れて敗退。隣から回って、カムを懸垂回収しました>
「5.12aを登りたい!そのためには・・・」
ってのが、目標逆算型です。
「自分の癖を見つけ、それを治してみよう。」
ってのが、その逆です。
(良い言葉が見つかりませんが、専門用語とかあるんでしょうか?)
“どっちが正しい”という話ではありません。
ただ、目標逆算型の思想オンリーは危ないんじゃないでしょうか?
マルチ以上の山っぽいクライミングだと「死にやすい」と思いますし、スポーツクライミングだと「怪我しやすい」と思います。
地道にコツコツやっても、案外1年後には伸びているものですよ。