5月13日(水)は、クラックリード講習にて、湯川。
足利の男性NMGさん。
<台風一過で、まさかのパリパリ乾き>
落ちそうなときは、プロテクションが必要。
例①
落ちる気がしないような簡単なセクションから、核心部に入る場合。
→ そのムーヴで落ちるために、プロテクションが必要。
例②
持久系などで、常に多少の落ちる可能性がある。
→ 1つカムを決めた段階で、そのカムで進んで良い安全圏(ランナウトして良い距離)が決まる。少なくとも、その距離以内に、次のカムを決める必要がある。
<快晴>
カムは、抜ける可能性がある。
ただし、厳しい基準でチェックしたカムが抜ける可能性は、1%よりも遥かに小さい。
したがって、カムは無造作に連発するよりも、確実なものを1つ決めてランナウトした方がマシ。
そして、どうしても確実なカムが決められないときは、固め取り。(バックアップのために、2つ以上のカムを取る)
<ボルダー練習>
とはいえ、実践で1つのカムに命を託すのは、リスクがある。
人間には、ミスがあるのだから。
そこで、条件によっては積極的にバックアップを取る。
例えば
①落ちる可能性が、(感覚的に)10%以上あるなど、落ちること前提のムーヴを繰り出す。
②核心部の前に、明確なレストポイントがあり、固め取りする労力には全く問題ない。
③不安定な体勢でのカムセットとなり、セットミスの可能性を感じる。
<デゲンナーで、落ちる練習>
→ 数メートルの核心部があるルートなら、直前に固め取る。
→ 持久系のルートなら、間隔短めにプロテクションを取ることによって、後半戦は1つ抜けても2つ目が自然とバックアップになる。
というイメージ。
<無名フィンガー(5.9?)>
さらに、カムだけをセットして、クリップし忘れたというヒヤリハットも、聞く話です。
そういう意味でも、可能な限りバックアップが推奨される訳です。
<2トライ目>
核心前に、1個しかカムが決められないルートもあります。
持久系のルートの出だしで、どのムーヴで落ちてもバックアップがある状況を作るってのは、手間が掛かり過ぎます。
<無事にR.P.!>
「危ない!」
と即断してトライ中止?
「仕方ない!」
と考えて、1個のカムに全神経を集中してカムセット?
「落ちる確率次第!」
と考えて、取れるリスクかどうか総合判断?
<お次は、北京の秋(5.10b)>
ただ、そういうリスクを意識して登れるかどうかです。
クラックリード講習では、これについては軽く触れる程度。
卒業した方向けの、実践的な課題でしょうねー。
なんせ、本気トライを重ねることでしか身に付かないものですから。
<オンサイトトライも、惜しくも1フォール>
リードで判断経験を重ねて、強くなってくださいませ!
<初めて講習で使った、ラプター(5.8)>
・スタンスを押しこむ力を意識
・ハンドジャム、引き付けを、最小限の力まで脱力すること
・カムセット練習(地上にて)
・カムで落ちる練習
・本気トライ
無名フィンガー(5.9) R.P. 2便
北京の秋(5.10b) オンサイトトライするも1フォール
・ワイド練習を少々
ラプター(5.8)を使って、足技などを少々